facebook line twitter mail

もし大雨で避難指示が出たら…?避難所へ避難すると回答したのは2割足らず

2020/06/11 17:09 ウェザーニュース

6月11日、関東甲信を含む広い範囲の梅雨入りが発表されました。
今週末にかけては、梅雨入り早々大雨が予想されており、その後も梅雨前線や台風による大雨などの自然災害の起こりやすい時期が続きます。

一方で、避難所での新型コロナウイルス感染拡大のリスクについても心配する声があがっています。

約8割が自宅で過ごすと回答

ウェザーニュースでは、大雨災害における避難と新型コロナウイルスに関する意識調査を実施しました。

「在宅中、大雨により自治体から避難指示が出たら?」という設問に対し、“在宅のまま垂直避難”が42%、“在宅のまま何もしない”が34%と、全体の8割近くが自宅で過ごすと考えていることがわかりました。一方で、“避難所へ避難”は全体の13%に留まっています。

4人に1人が「コロナ感染が心配」

避難所へ避難しない人の理由として、“外に出る方が危ないから”が33%、“元々災害の心配がないから”26%とより安全な方法を選択している一方で、27%と約4人に1人が“コロナ感染が心配だから”と回答しています。

では、感染症対策が必要な状況において、大雨などの自然災害発生が予想される場合、私たちはどのような行動をとるべきなのでしょうか。
ウェザーニュース減災担当が推奨する、コロナ禍での避難の考え方をお伝えします。

感染症対策と避難行動の両立

まずは自分のいる場所が危険なのかどうかを適切に判断することが求められます。ハザードマップ等を確認し、土砂災害警戒区域や浸水想定区域に含まれる地域かどうかは最低でも知っておくと良いでしょう。

その上で、自分がいる場所が安全であれば、無理に動く必要はありません。

一方、危険が迫っている場合は別の場所に避難する必要があります。
安全な知り合いや親戚宅、避難所への避難が有効ですが、今後しばらくは避難と同時に、感染症対策も求められます。

避難所が開設される際は、各地方自治体によって一定の感染症対策がとられるかと思います。
しかし、それでも多くの人と同じ空間で過ごすことに不安を感じる場合は、できるだけ人との接触を避けるために、安全な場所で車内待機をするという方法もあります。

11%は車内待機を選択

今回の調査でも、少ないながらも11%が“安全な場所で車内待機”と回答しています。
都道府県別に見ると、北日本や北陸、甲信などの地域で割合が高く、ペットを飼っている人や避難所までの距離が遠いからという理由があるようです。
三密を避けて避難するには車内待機も有効な手段であるため、選択肢の一つとして考えて頂きたいと思います。

ただし、長時間の車内待機はエコノミークラス症候群発症の可能性もあるため、可能な範囲で体を動かしたり、水分を取るなどの対策をとる必要があります。避難生活が長期間に渡る場合は、車中で過ごすことは避けるようにしてください。

今一度、ハザードマップなどと照らし合わせながら、それぞれの状況に合わせた最適な避難方法を予め確認することをおすすめします。
» 関連記事 避難する際の持ち物や注意点

参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
irucaさん

調査:スマートフォンアプリ「ウェザーニュース」より
「在宅中、大雨により自治体から避難指示が出たら?」(5677人回答)
「避難所に避難しない、一番の理由とは?」(5143人回答)
2020年6月10・11日に全国を対象に実施