青空に幕を下ろす雲のカーテン
2020/05/24 18:33 ウェザーニュース
24日(日)は房総沖から三浦半島に迫る一面の雲の報告が神奈川県から届きました。
直線状に広がる一面の雲はまるでカーテンの様です。
衛星からもはっきり
NICT ひまわり8号リアルタイムwebより
気象衛星「ひまわり」の衛星画像を見ても南東から迫る雲の様子がハッキリと映っています。
本州の南岸に停滞する前線の雲の一部だと考えられますが、雨を降らせることはない見込みです。
ただ、夕焼けが現れる前に青空に幕を下ろしてしまうかもしれません。
前線のような雲も見える
また、衛星画像を見ると、熱帯低気圧の中心の右側から前線のような形で南へ雲の帯が伸びています。
今回の熱帯低気圧では、中心の東側で強い風が吹いており、ここでは南北方向の温度差が大きくなっている状況です。
そのため、前線に似たような雲が発生していると考えられます。
難しい温帯低気圧と熱帯低気圧の判別
台風と熱帯低気圧は中心付近の風速によって、明確に定義が分けられています。
ただ、温帯低気圧と熱帯低気圧についての違いは、その構造によるものであるため、特に熱帯低気圧から温帯低気圧に変化しようとしている間では、区別が非常に難しいところがあります。
そのため、今回の熱帯低気圧は今夜にかけて、
・熱帯低気圧としての特徴を持ったまま、風が強まって台風に発達
・温帯低気圧としての特徴が強まり、台風にならない
という、両方の可能性がある状況です。
ウェザーニュースとしても、温帯低気圧となって日本に近づく可能性もあると見ています。
台風でも低気圧でも、十分に警戒を
台風になったとしても、温帯低気圧になったとしても、雨の強さに関しては変わりがありません。
近畿から関東にかけての太平洋側では1時間に30mm~50mmの激しい雨となるおそれがあります。警戒は緩めないでください。
参考資料など
画像提供:NICT 追記必要 衛星雲画像(情報通信研究機構(NICT)より)
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)