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栄養豊富な食用花(エディブルフラワー)で、春の食卓を華やかに

2020/04/20 06:06 ウェザーニュース

「花はおいしい」とか「花は栄養が豊富」などと聞くと、驚く人がいるかもしれませんが、野菜や果物ほどではなくても、「食材や食べ物としての花」を日常の食事などに取り入れている人もいます。「食べる花」とはどんなものか、紹介します。

観賞用と食用の花は別物

食べる花は、日本語では「食用花(しょくようか)」、英語では“edible flower”といいます。edibleは「食べられる」「食用の」という意味なので、日本語では「食用花」になりますが、カタカナで「エディブルフラワー」と表記されることもあります。

花であれば何でも食べられるわけでなく、むしろ食べられる花は限定されます。生花店で売っている観賞用の花や庭に咲いている花は食用ではなく、あくまでも食べ物として栽培された花に限って食べることができます。

「食用花は口に入れるものなので、農薬や化学肥料はいっさい使わずに、野菜と同じように育てています」

そう話すのは、富山県南砺(なんと)市で花農園の「フラワーンダフル千華園(せんかえん)」を営む石村修子さんです。30種類以上の食用花を栽培している石村さんは「同じ花であっても、観賞用と食用の花ではまったく違います。観賞用の花を食べるのは危険です」と強調します。

サラダやスイーツ、お刺身にもおすすめ

食用花の生春巻き
今の時季(4月下旬~5月)は、どんな食用花があるのでしょうか。石村さんはビオラ、アリッサム、ナデシコ、プリムラ・ジュリアンなどを特にすすめます。

「当園では、お料理の邪魔をしないように、無味無臭のお花を育てています。だから、ビオラもアリッサムも基本的には無味無臭ですが、たとえば、ナデシコのようにわずかな甘みがある花や、ナスタチウム(キンレンカ)のようにワサビに似た味のする花もあります」(石村さん)

食用花はどのようにして食べるとよいのでしょうか。

石村さんはサラダ、ゼリー、ケーキ、飲み物などに活用することをすすめます。「花は熱に弱いので、加熱にはあまり向きません」と話す一方、「天ぷらにして食べたら、きれいで、おいしかったよ、と教えてくれたお料理の先生もいます」とも言います。

お刺身と一緒に食べるのもおすすめです。飲食店やスーパーの刺身に菊の花(食用菊)が添えられていることがあります。「刺身+菊の花」ももちろんよいのですが、ほかにも、たとえばナデシコやプリムラ・ジュリアンなどを添えてみると、ひときわ違ったお刺身を味わえるでしょう。

工夫次第で、食用花の料理の可能性は大きく広がりそうです。

ビタミン、ミネラル、食物繊維などが含まれる

オンラインショップなどで購入できる
栄養面も気になるところです。花の種類にもよりますが、食用花は基本的にはビタミン、ミネラル、食物繊維などが含まれている栄養豊富な食べ物です。

「種子植物は花を咲かせて、次の世代につなぐ種を作ります。そのため、植物は花に一所懸命に栄養を送ります。だから、花は栄養が豊富なのです」(石村さん)

自宅での食事に食用花を活用すると、気持ちが明るく晴れやかになりそうですね。食用花はオンラインショップなどで購入できます。これからの食生活の一つに食用花を加えてみてはどうでしょうか。

参考資料など

取材協力/フラワーンダフル千華園 代表 石村修子さん(http://www.senkaen.net/)