ツタウルシが最も危険
一般的にウルシ属の樹には、樹脂を含む樹液に触れるとかぶれをもたらすものが多いそうです。「ウルシ属の樹木の中でも最も警戒すべきは、ツタウルシです。強いかぶれを引き起こす樹脂を含んでいるので用心してください」と田端さんは指摘します。
ツタウルシはどんな所に生育し、見分けはつくのでしょうか?
「つる性で樹木の幹をはい登るように着生します。よくアカマツやブナなどの太い木の幹にツタのように絡み付いているのを見かけ、秋には真っ赤に紅葉します。形は〝三出複葉″(さんしゅつふくよう)=つまり葉柄に3枚の葉が付いていますが、春先は他のつる性植物となかなか見分けがつきません」(田端さん)
ツタウルシはどんな所に生育し、見分けはつくのでしょうか?
「つる性で樹木の幹をはい登るように着生します。よくアカマツやブナなどの太い木の幹にツタのように絡み付いているのを見かけ、秋には真っ赤に紅葉します。形は〝三出複葉″(さんしゅつふくよう)=つまり葉柄に3枚の葉が付いていますが、春先は他のつる性植物となかなか見分けがつきません」(田端さん)
ウルシやハゼノキなども要注意!
田端さんは、ツタウルシのほかに警戒すべき植物として、ウルシ、ハゼノキ、ヤマウルシ、ヤマハゼおよびヌルデを挙げます。
ウルシ、ハゼノキ、ヤマウルシ、ヤマハゼはウルシ属、ヌルデはヌルデ属です。ウルシは落葉高木ですが、そのほかは落葉小高木で、いずれも鳥の羽のような葉を複数付けた〝羽状複葉″(うじょうふくよう)という形をしているのが特長。心配な人は、事前に植物図鑑で植物の形状を調べるか、樹の造詣が深い人に聞くのが良いでしょう。
ウルシ、ハゼノキ、ヤマウルシ、ヤマハゼはウルシ属、ヌルデはヌルデ属です。ウルシは落葉高木ですが、そのほかは落葉小高木で、いずれも鳥の羽のような葉を複数付けた〝羽状複葉″(うじょうふくよう)という形をしているのが特長。心配な人は、事前に植物図鑑で植物の形状を調べるか、樹の造詣が深い人に聞くのが良いでしょう。
かぶれの症状は人によってさまざま
よくツタウルシやウルシでかぶれると聞きますが、かぶれの症状は、吹き出物や水疱などの発疹、赤く腫れる、痛みやかゆみをもたらすなど、人により異なります。かぶれやすい人とかぶれにくい体質の人がいて、敏感な人は木の下を通っただけでかぶれことがあります。自分がかぶれやすいかどうか知っておくことも大切です。
肌を露出せず、枝や葉に触れない
これまでかぶれ成分は、木部樹液に含まれているとされてきましたが、「実は木の樹皮の内側に含まれていることが研究によって明らかになりました。木の樹皮の傷ついた部分などから樹脂を含む液体が滲み出ます」と田端さんは解説します。
予防策としては「直接植物の枝を折ったり葉に触れたりするのを避けましょう。長袖・長ズボン・手袋を着用して、肌を露出させないことも大切です。ツタウルシは幹の地際(じぎわ)に這っている場合もあるので、休憩するときは幹の地際に直接座らず、ビニールシートなどを敷くように心がけてください」とアドバイスしてくれました。
こうした植物が発する有毒なかぶれ成分は、人間からは悪者と決めつけられがちですが、「本来、これらの成分は森に棲む虫や鳥、小動物などから自分の身を守るための防御物質なのです」と田端さんは話します。
あらかじめ予防策を講じて、かぶれを起こす植物を刺激しないよう心がけましょう。
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予防策としては「直接植物の枝を折ったり葉に触れたりするのを避けましょう。長袖・長ズボン・手袋を着用して、肌を露出させないことも大切です。ツタウルシは幹の地際(じぎわ)に這っている場合もあるので、休憩するときは幹の地際に直接座らず、ビニールシートなどを敷くように心がけてください」とアドバイスしてくれました。
こうした植物が発する有毒なかぶれ成分は、人間からは悪者と決めつけられがちですが、「本来、これらの成分は森に棲む虫や鳥、小動物などから自分の身を守るための防御物質なのです」と田端さんは話します。
あらかじめ予防策を講じて、かぶれを起こす植物を刺激しないよう心がけましょう。
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参考資料など
取材協力:国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所