【玄関】
湿らせた新聞紙を有効活用
毎日出入りする玄関は、花粉や黄砂が入ってきやすい場所です。ほかにも砂や泥、ホコリなど乾いた汚れが集まります。そこで役立つのが新聞紙。「新聞紙を水に軽く濡らして細かくちぎり、玄関に撒いてからホウキで掃きます。こうすると、新聞紙にしみ込んだ水分が花粉や黄砂などの乾いた汚れを舞い上げずにキャッチしてくれるのです。撒く量は、玄関全体の約3分の1を埋めるくらいでいいでしょう」(尾崎さん)
自家製ノズルで細かい汚れをキャッチ
その後に掃除機で細かい花粉や塵を吸い取ると良いのですが、玄関で直に掃除機をかけるとヘッド(吸い取り口)が汚れてしまいます。こうした場合、お掃除のプロはペットボトルの上部を切り取ってお椀型にしたものやトイレットペーパーの芯などを先端に取り付けてノズル代わりにするそうです。
【フローリング】
いきなり掃除機をかけない
フローリングには花粉が集積している可能性が高く、とりわけ細かい花粉は流動して壁際や部屋の隅などに多く集まりがちです。「いきなり掃除機をかけるのはNG。掃除機の後ろからから出る排気風で花粉を巻き上げ、部屋中に拡散させてしまうことになるからです」と尾崎さんは説明します。
フローリングワイパー(ウェット)で拭く
おススメは、使い捨て不識布(ウェットタイプ)の「フローリングワイパー」を使うこと。拭き残しをしないためには、「出入り口の対角線上の遠い場所から後ずさりしながら拭いていくのがお掃除のプロの鉄則です。フローリングの木目の溝に花粉が入りこまないように木目に沿って平行にゆっくり拭いていきましょう」(尾崎さん)
【ベランダ】
水拭きと水洗いを併用する
ベランダも花粉や黄砂が溜まりやすい場所です。ここでも、いきなりホウキで掃いてはいけません。まずは硬く絞った雑巾等で、高い所から物干し竿→竿を掛けるフック→ベランダ手すり→室外機の順番で下に拭いていきます。
「ただし、ベランダの床および室外機周辺はとりわけ花粉や黄砂が集まり汚れも激しいため、水拭きだと充分とは言えません。排水溝があるベランダでは、水で流してきれいにするのが効果的。あえて水浸しにしてから最後に拭きあげると良いでしょう」と尾崎さんはアドバイスします。
ポイントは掃除機やホウキなどで花粉や黄砂を巻き上げないこと。湿り気のある紙・布の活用や水で洗い流すなどのプロの技を参考に“ウェット掃除”でしっかり花粉・黄砂対策を行いましょう。
参考資料など
取材協力:おそうじ本舗 技術アドバイザー・尾崎真氏