食用のウドは暗いムロで育てる
「食用のウドは地中にムロ(室)を作って根株を伏せ込み、芽を長く伸ばして収穫します。水につけてアク抜きすれば、白くて柔らかいので、そのままでも食べられます」と言うのは、ウドの生産量日本一の栃木県農業試験場野菜研究室特別研究員の人見秀康さんです。栃木県のウド出荷量は約600トンで、国内シェア40%を誇ります(平成30年農林統計より)。
このほか、野生の山ウドは山菜として、てんぷらや茹でて酢味噌和えにして食べてもおいしいです。
このほか、野生の山ウドは山菜として、てんぷらや茹でて酢味噌和えにして食べてもおいしいです。
屋外で育てると1.8〜2mの高さに
「ウドの栽培では、伏せ込む根株を育てるため、春から秋にかけて株養成を行いますが、摘芯(てきしん)しなければ高さは1.8~2m程度になります。ウドは草本の一種で樹木ではないので、“ウドの大木”と呼ばれるほどの大木にはなりません」(人見さん)
株養成したウドは地面の下に芽が付いていて、この芽を暗いムロで育てると私たちが食べるウドになるそうです。
株養成したウドは地面の下に芽が付いていて、この芽を暗いムロで育てると私たちが食べるウドになるそうです。
8年前に登録された新品種
農業試験場では、さまざまな品種を育成しています。ウドの新品種、栃木芳香1号と栃木芳香2号も8年前に品種登録されました。
「ウドの育種自体が全国でもまれなことですので、育種素材の確保、交配のタイミング、優良系統の選抜、種株の増殖に苦労しました。清々しくて香り立つ栃木の春のイメージから名前をつけました」(人見さん)
ウドの出荷量が多くなるのは2〜3月です。アク抜きしてそのまま食べれば春の香りを楽しめますし、煮物やきんぴらにしても美味しいです。そろそろピークは過ぎますが、八百屋さんやスーパーの野菜売り場で見つけたら、春を味わってみませんか。
>>季節のニュース記事一覧
「ウドの育種自体が全国でもまれなことですので、育種素材の確保、交配のタイミング、優良系統の選抜、種株の増殖に苦労しました。清々しくて香り立つ栃木の春のイメージから名前をつけました」(人見さん)
ウドの出荷量が多くなるのは2〜3月です。アク抜きしてそのまま食べれば春の香りを楽しめますし、煮物やきんぴらにしても美味しいです。そろそろピークは過ぎますが、八百屋さんやスーパーの野菜売り場で見つけたら、春を味わってみませんか。
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