小学生位から60代まで新たに発症
「今まで何ともなかったのに、新たに花粉症になったという人が毎年来院します。年代は小学生位から60代までさまざまですが、『自分は大丈夫だと思っていたのに』と残念がる人もいます」というのは、せたがや内科・神経内科クリニック(東京都世田谷区)の久手堅司(くでけん・つかさ)院長です。
東京都がスギ花粉の飛散開始を発表した2月より前の1月中旬に花粉症の症状を訴える人が少なくなかったと言います。
東京都がスギ花粉の飛散開始を発表した2月より前の1月中旬に花粉症の症状を訴える人が少なくなかったと言います。
治療法は主に4つ
「鼻アレルギー診療ガイドライン−通年性鼻炎と花粉症−2016年版(改訂第8版)」の「重症度に応じた花粉症に対する治療法の選択」によると、「服薬」「アレルゲン免疫療法」「レーザー手術などの外科的療法」「抗原除去・回避」の主に4つの治療方法があります。
基本的に「外科的療法」は重症・最重症の治療法とされており、初期療法、軽症の場合は、「抗原除去・回避」や「服薬」、「アレルゲン免疫療法」で症状を抑えることができると言います。
「抗原除去・回避は治療の基本となります。日頃からめがねやマスクの装着、花粉が付着しやすいウールの服は避ける、洗濯物はよくはたくなど、手軽にできるセルフケアを心がけましょう。
服薬の場合は第2世代抗ヒスタミン薬が基本です。花粉症はアレルギー反応で、スギ花粉などが入ってくると、体内でヒスタミンという物質が放出されて、くしゃみや鼻水を引き起こします。そのヒスタミンの働きを抑えるのが抗ヒスタミン薬です。眠くなるという副作用があった第1世代を改良したのが第2世代抗ヒスタミン薬です」(久手堅院長)
抗ヒスタミン薬に加えて、目のかゆみを抑える点眼薬、鼻水、鼻詰まりを改善する点鼻薬を処方することもあります。
基本的に「外科的療法」は重症・最重症の治療法とされており、初期療法、軽症の場合は、「抗原除去・回避」や「服薬」、「アレルゲン免疫療法」で症状を抑えることができると言います。
「抗原除去・回避は治療の基本となります。日頃からめがねやマスクの装着、花粉が付着しやすいウールの服は避ける、洗濯物はよくはたくなど、手軽にできるセルフケアを心がけましょう。
服薬の場合は第2世代抗ヒスタミン薬が基本です。花粉症はアレルギー反応で、スギ花粉などが入ってくると、体内でヒスタミンという物質が放出されて、くしゃみや鼻水を引き起こします。そのヒスタミンの働きを抑えるのが抗ヒスタミン薬です。眠くなるという副作用があった第1世代を改良したのが第2世代抗ヒスタミン薬です」(久手堅院長)
抗ヒスタミン薬に加えて、目のかゆみを抑える点眼薬、鼻水、鼻詰まりを改善する点鼻薬を処方することもあります。
花粉症を根治させる舌下免疫療法
抗ヒスタミン薬は症状を抑えてくれますが、花粉症を治すものではありません。それに対して花粉症を根本から治すのが「舌下(ぜっか)免疫療法」です。2014年から保険適応になりました。
「舌下免疫療法は、スギ花粉のエキスを舌の下に含んで吸収し、スギ花粉に体を慣らして花粉症を治す治療法です。花粉が飛んでいる時期には開始できませんが、花粉が飛ばなくなった5月下旬以降に始められます。当院では花粉症患者10人のうち8人に効果があります」(久手堅院長)
「舌下免疫療法は、スギ花粉のエキスを舌の下に含んで吸収し、スギ花粉に体を慣らして花粉症を治す治療法です。花粉が飛んでいる時期には開始できませんが、花粉が飛ばなくなった5月下旬以降に始められます。当院では花粉症患者10人のうち8人に効果があります」(久手堅院長)
花粉症と風邪の見分け方は?
今年になって花粉症デビューした人は、「これは花粉症を発症? それとも風邪?」と迷うかもしれません。
「大雑把な見分け方は、目のかゆみがあれば花粉症の疑いが強く、目のかゆみがなければ風邪などの流行性の感染症の可能性がより高くなります。血液検査をすれば花粉症と診断できるので、血液検査をしてから舌下免疫療法を始めることを勧めます」(久手堅院長)
舌下免疫療法は花粉エキスを毎日行い、それを3~5年続ける気の長い治療法ですが、早ければ次の年の花粉シーズンには症状が軽減されるといいます。なお、花粉症の人でも、10人に1人はアレルギー反応が強くて舌下免疫療法を行えない人がいるそうです。
スギ花粉については、西日本や東日本では飛散のピーク時期を越えましたが、代わってヒノキ花粉が飛び始めていて、これから本格的な飛散時期に入ります。今年から花粉症デビューしてしまった人も、適切な対策で少しでも症状を軽減しましょう。
「大雑把な見分け方は、目のかゆみがあれば花粉症の疑いが強く、目のかゆみがなければ風邪などの流行性の感染症の可能性がより高くなります。血液検査をすれば花粉症と診断できるので、血液検査をしてから舌下免疫療法を始めることを勧めます」(久手堅院長)
舌下免疫療法は花粉エキスを毎日行い、それを3~5年続ける気の長い治療法ですが、早ければ次の年の花粉シーズンには症状が軽減されるといいます。なお、花粉症の人でも、10人に1人はアレルギー反応が強くて舌下免疫療法を行えない人がいるそうです。
スギ花粉については、西日本や東日本では飛散のピーク時期を越えましたが、代わってヒノキ花粉が飛び始めていて、これから本格的な飛散時期に入ります。今年から花粉症デビューしてしまった人も、適切な対策で少しでも症状を軽減しましょう。