不調につながる食材を控える食養生とは?
東洋医学の健康法に「食養生」があります。これは、日々の食事を通して、病気の予防や健康維持をしていくことです。食養生というと、「体にいいものを摂る」ばかりを重視しがちですが、実はそれよりも、「不調につながるものを控える」のほうが健康維持の近道だったりします。
その症状の改善を妨げる、下手すれば悪化させる可能性のある食材を、日々の食生活においてできるだけ減らしていくことで、体にもともと備わっている自然治癒力を取り戻すことができるからです。これは花粉症の予防・緩和においても同じです。
そこで今回は、花粉症のシーズンに「控えたい食材」についてご紹介していきます。
その症状の改善を妨げる、下手すれば悪化させる可能性のある食材を、日々の食生活においてできるだけ減らしていくことで、体にもともと備わっている自然治癒力を取り戻すことができるからです。これは花粉症の予防・緩和においても同じです。
そこで今回は、花粉症のシーズンに「控えたい食材」についてご紹介していきます。
花粉症対策、3つのポイント
花粉症対策において重要となるのは、大きく次の3つではないでしょうか。
(1)花粉を侵入させない
(2)花粉を溜めない
(3)アレルギー反応をゆるめる
花粉は「外邪」ですから、まずなんといっても体の内部に入れないことです。その際、最後の「砦」となるのが、「皮膚」です。
花粉症というと、目や鼻、口からの侵入に目が行きがちですが、実は皮膚が荒れていたり、乾燥していたりしても、花粉が入りやすくなります。そのため、花粉の侵入を防ぐには、皮膚の不調を解消し、本来の状態に戻してあげることが不可欠です。
(1)花粉を侵入させない
(2)花粉を溜めない
(3)アレルギー反応をゆるめる
花粉は「外邪」ですから、まずなんといっても体の内部に入れないことです。その際、最後の「砦」となるのが、「皮膚」です。
花粉症というと、目や鼻、口からの侵入に目が行きがちですが、実は皮膚が荒れていたり、乾燥していたりしても、花粉が入りやすくなります。そのため、花粉の侵入を防ぐには、皮膚の不調を解消し、本来の状態に戻してあげることが不可欠です。
冷やすもの、生もの、甘いものに注意
東洋医学では、人間の体には「衛気」というエネルギーが流れていると考えています。これは全身に分布し、皮膚表面を外邪から守る働きをしています。衛気が十分に満ちていると、キメの細かい、潤いのある皮膚になります。逆にそのエネルギーが弱まると、肌荒れや乾燥などが起こりやすくなります。
そして、衛気が弱くなる主な原因として挙げられるのが、体を冷やすこと。とくに、衛気がつくられるとされるおへその下のいわゆる「丹田」が冷えてしまうと、衛気の生産が鈍るので、全身の衛気が減り、皮膚の不調につながります。
なので、体を冷やす食材を常食していると、花粉症の諸症状は緩和しづらくなります。
具体的には、「冷たいもの(アイスクリーム、ジュース、ビールなど)」「生もの(刺身、生野菜、果物など)」「甘いもの(チョコレート、ケーキなど)」です。
花粉症の時期は、こうした食材を口にするのを、できるだけ減らしていくのがお勧めです。
アルコールは控えめに
中には、皮膚で防御し切れず、体に侵入してくる花粉もあります。その場合は、早々に解毒し、体外に排出することです。これが(2)の「花粉を溜めない」です。
体内の解毒作用において重要な働きをしているのが「肝臓」です。肝臓が十分に機能する状態を維持できれば、花粉症の症状緩和につながります。
そこで食生活で意識したいのは、肝臓に負担をかける食材の摂取を減らすこと。たとえば、アルコール類、乳脂肪+甘味の食べ物・飲み物(ケーキ、クリーム、菓子パン、甘いコーヒー飲料など)などです。
これらをしょっちゅう食べたり飲んだりしていれば、肝臓に負担がかかるばかり。十分に解毒機能が発揮できず、花粉症が出やすくなってしまいます。また、食材とは異なりますが、薬も肝臓に負担をかけますから、飲み過ぎには注意しましょう。
スパイシーな食べ物で体を温めすぎると、逆効果に
最後に(3)の「アレルギー反応をゆるめる」です。冒頭で、花粉症とは、外邪である花粉と体が闘い、その際に生じた熱が体のさまざまな部位に飛び火したもの、と述べました。
この「飛び火」が、西洋医学でいう「炎症」です。「アレルギー反応をゆるめる」とは、この炎症を生じにくくする、あるいは抑えていくこと。それには、体に余分な熱を溜めるような食材を食べすぎないことが大切です。
たとえば、激辛なものや、ニンニク等の香辛料たっぷりのもの、脂っこいもの、味の濃いもの、コーヒー、チョコレートなどです。
これらをしょっちゅう食べていると、体に熱がこもり、逆に炎症が起こりやすくなってしまいます。花粉症のシーズンは、いくら好物といえども、控えめにすることを心がけましょう。
「控えたい食材」は、一気に減らさなくてOK
参考資料など
取材先:源保堂鍼灸院(http://genpoudou.com/)、瀬戸郁保氏、瀬戸佳子氏