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雨の翌日に晴れると花粉の飛散量は20倍にも

2020/03/09 05:59 ウェザーニュース

花粉の飛散量は、雨の日は少なく、晴れると多いことが知られていますが、雨の翌日に晴れるとさらに増えます。どれほど増えるのか、東京都の花粉情報で検証します。

東京都は12箇所で毎日観測

東京都は都内12箇所で花粉飛散量を毎日観測しています。このうち青梅と八王子は2月3日に飛散開始を観測しましたが、23区内の各観測地では2月12日に飛散開始日となりました。

飛散開始日とは、1平方センチメートルあたり1個以上のスギ花粉を2日以上連続して観測した最初の日をいいます。そのため敏感な人は飛散開始日以前に、目のかゆみ、鼻水、鼻詰まりといった花粉症の症状が出ることがあります。

天候に大きく影響される飛散量

東京都千代田区の2月12日から19日までの花粉飛散量と気象情報を表にしました。天気が「一時雨」でも降水量が0.0mmとあるのは、降水量が0.5mm未満だったためです。

目につくのが、2月16日は降水量が8.5mmあって花粉飛散量が6.5個と少なかったことです。やはり雨の日は花粉が少ないことがわかります。その翌日の2月17日は曇後晴と天気が回復し、花粉飛散量が131.2個と前日の20倍になりました。

一般社団法人日本アレルギー学会が運営する「アレルギーポータル」では、雨の翌日に飛散量が増える理由について、以下のように説明しています。

「雨天の場合、空中に浮遊していた花粉は雨とともに地面へ落ちていくため、花粉症の症状は軽くなります。しかし、雨が上がって地面が温められると、落ちた花粉は再び空中に巻き上げられるため、新たに飛散してきた花粉と併せて考えれば、通常よりも飛散量が多くなります」

確かに、前述の東京都千代田区の花粉飛散量をみても、天気が回復したさらに翌日の2月18日は、晴れていたにも関わらず花粉飛散量は107.4個と減少しています。

花粉症の人は、雨の翌日の晴れた日は前日の分が上乗せされては花粉飛散量が増えることを覚えてください。花粉の回避対策をしていないと症状が悪化するので、このような日は、いつも以上に帽子、メガネやゴーグル、マスクなどで花粉対策をとって、特に気をつけましょう。

>>詳しい花粉飛散状況・予想

参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
グリーンパンプキンさん