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ひなまつりに供える桃の花、白酒、ひしもち それぞれの意味とは?

2020/03/03 07:37 ウェザーニュース

3月3日はひなまつり。女の子の健やかな成長を願い、ひな人形を飾って「桃の花」や「白酒」、「ひしもち」などをお供えしますね。

では、それぞれのお供え物には、どのような意味があるのでしょうか。

3つのお供え物が持つ意味

1)「桃の木」は災いの身代わり

桃の木は、日本に伝わってきた当時は邪気をはらうためのもので、ひな人形にも身に降りかかる災いを代わりに受けとめるという役割があったようです。

2)祝の席には「白酒」

白酒は、清酒や焼酎にこうじやもろみなどを加えたもので強い甘みがある祝い酒です。

3)色に意味を持つ「ひしもち」

ひしもちはその名の通り、ひし形をしたもちで、地方によってはこれに青や黄を加えて五色のものもありますが、ピンク、白、緑の三色のもちを重ねられています。

鮮やかな色使いの理由には諸説ありますが、一番下の緑は「草」を、真ん中の白は「雪」を、そして一番上のピンクは「桃の花」を表しているといわれています。

そのほかにも緑は「健康」、白は「清浄」、ピンクは「魔よけ」の意味も込められているという説もあります。三色のひしもちには、無事な成長を願う家族の愛情が込められているといえるかもしれません。

歴史の中で変化したひなまつり

もともとひなまつりは、中国の厄をはらうための行事でした。この厄払いは、水で身体を清めて桃の花びらを浮かべたお酒を飲むというもの。

特に中国では、桃は理想郷に咲くおめでたい花であり、不老不死の薬とも考えられていたため、この日に桃のお酒を飲んで祝うという風習があったのです。

今でも鳥取県鳥取市の用瀬町などでは、「流しびな・ひな流し」といって災厄を引き受けたひな人形を川に流すという行事が行われています。

ただ、最近ではひな人形を流す風習は少なくなり、何十年と世代を超えて飾り続けるものへと変化しました。

ひな人形は湿度と日光が苦手

ひな人形は、湿度が高すぎると顔や衣装にシミができたりカビが生えることがあり、日光に直接あたり続けると変色の恐れがあるので、飾る場所には注意が必要です。

さらに、長期間空気にさらされると人形は傷んでしまうことがあるので、季節の節目という本来の意味からも片づけは、なるべく早めがオススメです。片づけは、カビを防ぐためにも晴天の続いた乾燥した日に行うのが良いでしょう。

ひな祭りの日は、ご家族皆さんで素敵な時間をお過ごせますように。