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お正月の風物詩“凧あげ” 冬にはあげない地域があった

2020/01/19 12:07 ウェザーニュース

すでに1月も半分が過ぎ、お正月気分も抜けていると思いますが、今回は凧あげについて取り上げたいと思います。

「お正月には凧あげて〜」という歌詞にある通り、凧あげといえばお正月遊びというイメージがあります。

大人になると凧あげをする機会は減りますが、幼少の頃に経験のある人は多いのではないでしょうか。

2020年1月8〜9日に実施、8346人が参加
そこで、ウェザーニュースでは、「冬に凧あげをしていましたか?」という質問に対して、「していた」「あまりしていない」の2択で回答していただきました。
その結果、全体の3分の2以上の方が冬に凧あげを「していた」という結果になりました。

ところが、都道府県別に多かった方の回答で色分けをしてみると、冬には「あまりやっていない」人の方が多い地域がありました。

日本海側は経験少ない傾向

都道府県ごとに多い回答で色分け
冬に凧あげをあまりやっていないのは、北海道から北陸の、日本海側の地域。

全体の傾向とは異なり、7割近くは「あまりやっていない」と回答していました。

何か理由があるのでしょうか。

冬の天気が遊びにも影響

皆さんの回答を見てみると大きく理由は一つ、「雪国だから」。なるほど!
典型的な西高東低の冬の気圧配置
お正月は、西高東低の冬型の気圧配置になる場合が多い時期です。
西高東低の気圧配置といえば、北日本の日本海側や北陸では雪や雨が降りやすく、太平洋側では晴れて冷たい風が強まります。

つまり、太平洋側の地域では凧あげにぴったりな天気となる日が多いものの、北日本の日本海側では凧あげには適さない天気が多いといえるのです。

このため、北日本日本海側や北陸では、冬に外で凧あげを経験した人は少ない傾向になったのだと考えられます。

その代わり、雪国ならではの遊び、スキーや雪合戦など雪に関する遊びは身近に楽しんでいたという声も多くありました。

ただ、凧あげを全くしないわけではなく、春など他の季節に有名なお祭りがある地域もあり、凧あげそのものの文化はあるようです。

子どもの頃の遊びの常識も、地域によって変わるということ分かりますね。

参考資料など

調査 スマートフォンアプリ「ウェザーニュース」より
2020年1月8〜9日に実施、8346人が参加