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体の“冷え”を解消してくれる“腸活”とは?

2020/01/15 05:51 ウェザーニュース

2020年の「大寒」は1月20日。これから1年のうちで一番寒さが厳しくなる頃にあたります。

寒さによって血流が悪くなるため栄養を十分に取りこめなくなり、冷えの原因となることがあります。冷え対策について、草間かほるクリニック(東京・麻布十番)の草間香院長に自ら実践している“腸活”を教えてもらいました。

腸が活動的だと体温も上昇する!?

「私たちは寒い冬に動きが悪くなると、内臓の動きもにぶくなり、時には便秘になることがあります。食事のあと、とくに熱いものを食べたあとでなくても、体が温かくなったと感じたことがある人は多いでしょう。食べものが消化吸収される過程でエネルギーが生まれ、活動の燃料になるのと同時に体温も上昇しているからです」(草間院長)

これは冷え性対策にも応用できるといいます。

「体の内側から温める食べものは数多くありますが、『色が濃く、寒い地方で育った、硬い食べもの』、『野菜であれば、成長過程がゆっくりで、地下に伸びるもの』。たとえば、ダイコンやニンジン、ゴボウなどの根菜類、タマネギ、ニンニク、ショウガ、芋類などが該当します。

しかし、気をつけたいのは唐辛子、コショウに代表される辛い食べもの。体を温める効果はありますが、痔が気になる人は要注意。辛味成分が肛門を刺激して痛むことがあります」(草間院長)

野菜以外では、赤身の肉類、チーズ、卵や魚類が体を温める食材になるといいます。

体を冷やす食材も

逆に体を冷やす食材もあるのです。

「キュウリやレタスなどの土の上で育つ野菜の多くは体を冷やしがちです。やはり夏が旬の食材に多く、キャベツ、トマト、ナス、メロンなどが挙げられます」(草間院長)

食べ物でなくても腸を温める方法はあります。

「みなさんにおすすめしているのは腹巻です。腸を冷やさないことが冷え解消につながります。体温が下がると免疫力低下が指摘されています。腸には、免疫の働きを担う細胞や細菌・ウイルスと直接戦うタンパク質(免疫グロブリンなど)が体全体の60%以上存在しています。そのため腸管免疫力と呼ばれて注目されているのです。

しかし、腸内の温度が36℃を下回ると免疫細胞などの働きが低下して、感染症にかかりやすくなってしまいます。ですから私はこまめに温かい飲み物を飲んで水分を補給しています。お茶でも白湯でもかまいません」(草間院長)

体の冷えが解消するだけでなく、免疫力もアップにもつながる冬の“腸活”をぜひ生活の中に取り入れてみてください。

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