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お正月も使える 冷凍食品を美味しく電子レンジ解凍するテクニック

2019/12/29 06:17 ウェザーニュース

年末年始は、何かと料理の機会が多く、冷凍庫内の食材を使うことが増えます。そこで、ぜひ活用したいのが、電子レンジを使った解凍法です。刺身用の魚やカレーなどを、美味しく解凍できるコツを紹介します。

電子レンジ解凍は難しい、美味しくない、は誤解!

「『電子レンジ解凍は上手くできない』『ムラになりやすい』と敬遠する人がいますが、それはもったいないことです」と、ライオン・リビングケアマイスターの杉本美穂さんは言います。

電子レンジを使うメリットは、何といっても解凍時間の短縮です。室温で数時間、冷蔵庫内なら半日ほどかかるところを電子レンジなら数十秒〜数分で解凍できます。

「解凍時間が長いと肉や魚などは解凍時にドリップ(汁)が発生しやすく、うまみ成分まで流れ出てしまいます。電子レンジ解凍ならドリップを最小限に抑え、素材の美味さを生かすことができます。

電子レンジ解凍に失敗するのは、『室温にある程度戻してから電子レンジを使う』など、手順を誤解しているケースが多いからです。ちょっとしたコツで、仕上がりが変わります。

また、電子レンジなら「解凍」「半解凍」だけでなく、調理済みの食品であれば「温め」まで行うことができます。調理に合わせて仕上がりの状態を調節できて、とても便利です」(杉本さん)

美味しく解凍する基本のテクニック

▼電子レンジ解凍は、カチカチ状態から!
電子レンジで解凍するときは、冷凍庫から取り出してすぐの「カチカチ」状態で行いましょう。室温に置くなどすると外側から溶け始めます。電子レンジは食品中の水分を振動させ、その発熱により加熱するしくみなので、溶けている部分があると解凍ムラを起こしてしまうのです。

▼クッキングペーパーを活用
肉や魚を解凍するときは、ラップをはずしてクッキングペーパーにのせます。解凍時に出るドリップを吸収することで、ドリップが加熱されることによる加熱ムラを防ぎます。
※クッキングペーパーは厚みがあり電子レンジ使用可のもの

▼調理によっては「半解凍」が便利
刺身や肉を切るには「半解凍」の状態が扱いやすいです。「半解凍ボタン」や100〜200Wのレンジ弱加熱で短めの時間設定で行うのがコツです。

肉や刺身、カレーも大丈夫

▼かたまり、厚切りの肉は
カチカチの部分が残っているのに一部は温まっている、という失敗はありませんか。クッキングペーパーにのせ、途中で上下をひっくり反すと、解凍ムラを防げます。

▼薄切り肉
火が通りすぎてしまう失敗が多い薄切り肉。半解凍ボタンを使うか、レンジ弱で100g当たり約1分を目安に、半解凍を目指すのがコツです。

▼刺身のさく
クッキングペーパーで刺身のさくを包み、半解凍にします。わずかに凍っている状態の方が包丁を入れやすく、きれいに切れます。

▼エビ
クッキングペーパーの上に重ならないように並べ、半解凍にします。

▼カレーやシチュー
冷凍保存バッグなどで保存してあるものも耐熱容器に移してラップをかけて加熱します。加熱時間を短めにして、様子をみながら調整します。解凍ムラにならないよう、途中で何度かかき混ぜましょう。

料理の手間がはぶけて、食材を美味しくいかせるなんて、もっと料理が楽しくなりそうですね。

参考資料など

Lidea(https://lidea.today/articles/776)