2019年11月の予報精度は96%
ウェザーニュースでは、精度の高い天気予報を提供するため、日々予報精度の改善に取り組み続けています。
雨の予報を出した時に、実際に雨が降っていたかどうかを示す「降水捕捉率」を用いて精度を検証した結果、2019年11月のウェザーニュースの予報精度は96%となりました。これは2019年のうち11月までの月別の精度としては、最も高い数字になります。
また、2019年1月~11月を合わせた2019年トータルの数字では90%となっています。
※ここで扱う予報精度は、気象庁の評価方法に準拠した「降水捕捉率」を指しており、朝5時に発表された当日の天気マークを対象としています。
対象地点はアメダス1300箇所で、1日の積算降水量が1mm以上となった場合を「降水あり」としています。
雨の予報を出した時に、実際に雨が降っていたかどうかを示す「降水捕捉率」を用いて精度を検証した結果、2019年11月のウェザーニュースの予報精度は96%となりました。これは2019年のうち11月までの月別の精度としては、最も高い数字になります。
また、2019年1月~11月を合わせた2019年トータルの数字では90%となっています。
※ここで扱う予報精度は、気象庁の評価方法に準拠した「降水捕捉率」を指しており、朝5時に発表された当日の天気マークを対象としています。
対象地点はアメダス1300箇所で、1日の積算降水量が1mm以上となった場合を「降水あり」としています。
また、気象庁も同様に、発表した予報に対して評価を行っており、ホームページ上で一般に公開しています。
>>気象庁-2019年1月~11月の降水捕捉率
>>気象庁-2019年1月~11月の降水捕捉率
弱い雨も含めた11月の“適合率”は91.2%に
全国約150か所にある気象官署(気象台や測候所)では、降水量が1mmに満たない、0.5mmやそれよりも弱い雨(感雨)も観測しています。
ウェザーニュースでは現地で“雨が降っている”と感じる1mmに満たない弱い雨についても、しっかりと雨予報を伝えています。2019年11月は雨と予想したうち、このような1mmに満たない弱い雨も含めた的中率(適合率)は91.2%となりました。
ウェザーニュースでは現地で“雨が降っている”と感じる1mmに満たない弱い雨についても、しっかりと雨予報を伝えています。2019年11月は雨と予想したうち、このような1mmに満たない弱い雨も含めた的中率(適合率)は91.2%となりました。
モデルの改善と知見の付与で今年最高の予報精度を実現
11月の予報精度は96%と先月より5ポイント上昇し、先述の通り2019年では11月までで最も予報精度が高くなりました。
これは、
・冬型の気圧配置
・低気圧や前線通過
という、11月の雨や雪を降らせる2大要因について、「予測モデルの改善」と「それを補う予報センターの知見の付与」を行ったことが大きな理由です。
予測モデルについては、10月の終わりから現れ始めた冬型の気圧配置の予報を改善するために、過去に出した予報と実際の天気分布を解析。その結果、日本の気象予測モデル以外にも、ヨーロッパやアメリカの予測モデルの方が日本海側での雨や雪をより正確に予想していることがわかりました。そのことを予測モデルに学習させ、より正確な予報が出せるようにチューニングしました。
また、冬型の気圧配置以外の事象についても同様に過去の事例を解析。その結果を参考に、予報センター内で雨や雪を降らせるパターンに応じて、予測モデルでは表現できない細かい部分も雨や雪の予報を出すという、専門家による知見をしっかりと予報に反映しました。
これは、
・冬型の気圧配置
・低気圧や前線通過
という、11月の雨や雪を降らせる2大要因について、「予測モデルの改善」と「それを補う予報センターの知見の付与」を行ったことが大きな理由です。
予測モデルについては、10月の終わりから現れ始めた冬型の気圧配置の予報を改善するために、過去に出した予報と実際の天気分布を解析。その結果、日本の気象予測モデル以外にも、ヨーロッパやアメリカの予測モデルの方が日本海側での雨や雪をより正確に予想していることがわかりました。そのことを予測モデルに学習させ、より正確な予報が出せるようにチューニングしました。
また、冬型の気圧配置以外の事象についても同様に過去の事例を解析。その結果を参考に、予報センター内で雨や雪を降らせるパターンに応じて、予測モデルでは表現できない細かい部分も雨や雪の予報を出すという、専門家による知見をしっかりと予報に反映しました。
弱い冬型の気圧配置でも高精度(11月6日)
この日は先月の課題だった弱い冬型の気圧配置となり、日本海側で雨や雪が降りました。それが徐々に止んでいくという天気で、降水を観測した地点はあまり多くなく100地点ちょっとです。
また、山形県から新潟県・能登半島にかけては、午前中に寒冷前線による雨雲がかかりましたが、その雨雲がだんだんと消滅していきました。
弱い雨や雪に加え、降水の範囲が狭いという、今までの課題となる事象が重なっていた日ですが、雨や雪の予報を的確にお伝えすることができ、この日は降水捕捉率が非常に高かった日のひとつです。
また、山形県から新潟県・能登半島にかけては、午前中に寒冷前線による雨雲がかかりましたが、その雨雲がだんだんと消滅していきました。
弱い雨や雪に加え、降水の範囲が狭いという、今までの課題となる事象が重なっていた日ですが、雨や雪の予報を的確にお伝えすることができ、この日は降水捕捉率が非常に高かった日のひとつです。
11月を振り返ってみて
11月は寒気による降水についても安定して捕捉できるようになり、96%と高い精度となりました。
予報の検証は日々行い、そこで見えてきた知見を予測モデルに対してフィードバックするようにしています。それでもなおモデルの出力結果は完璧ではありません。それをいかに補正して正確な予報として発表するかが、予報センタースタッフの大切な仕事です。
また、そこで得られた知見はデータベースとして引き継がれるとともに、予測モデルを成長させる礎ともなっていきます。これからも予報センタースタッフ、予測モデルともに成長・進化し、正確な予報を発表するための努力を続けていきます。
>>【予報精度向上への取り組み】予報のはずれを感じたらこちらへ報告
予報の検証は日々行い、そこで見えてきた知見を予測モデルに対してフィードバックするようにしています。それでもなおモデルの出力結果は完璧ではありません。それをいかに補正して正確な予報として発表するかが、予報センタースタッフの大切な仕事です。
また、そこで得られた知見はデータベースとして引き継がれるとともに、予測モデルを成長させる礎ともなっていきます。これからも予報センタースタッフ、予測モデルともに成長・進化し、正確な予報を発表するための努力を続けていきます。
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【宇野沢 達也】
ウェザーニュース予報センター 気象予報士。千葉県旭市出身 自治体防災担当職員から転職し入社26年目。予報精度改善チームで予報業務および精度検証・改善を行っている。
参考資料など
降水捕捉率 検証方法説明(気象庁ホームページ) https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/kensho/explanation.html
気象庁 天気予報検証結果 https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/data/kensho/score_f.html
気象庁 天気予報検証結果 https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/data/kensho/score_f.html