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火災の増える冬 出火原因トップは42年連続で放火 防ぐ方法は

2019/12/08 05:22 ウェザーニュース

冬は火災が増える時期。東京消防庁によると、1976年まで管内の出火原因のトップは「たばこ」でしたが、1977年以降は「放火」(放火の疑いを含む)がトップを続けています。被害を防ぐことはできるのでしょうか。

放火火災は12月から2月にかけて多くなる

東京消防庁の管内では2018年中に3973件の火災が発生しましたが、うち放火火災は705件、17.7%で出火原因の第1位でした。これで1977年以来42年連続トップを続けています。ただし放火火災は年々減っていて、2009年の1835件件と比べると62%も減っています。

「月別にみると放火火災は12月から2月にかけて多くなります。時間帯別にみると一般火災は人々が活動する日中に多く発生しているのに対して、放火火災は日が沈む夕方から人々が眠っている深夜の時間帯に多く発生しているのが特徴です」(東京消防庁広報課)
全国的にみても、放火・放火の疑いによる火災は4706件(全火災の12.4%)で、「たばこ」(8.9%)や「たき火」(8.1%)をおさえて出火原因のトップです(総務省消防庁、2018年)。

被害を防ぐための7ヵ条

「放火は防げないと思うかもしれませんが、放火の手口を分析すると、放火しにくい環境をつくれば防ぐことは可能です」(東京消防庁広報課)

東京消防庁は「放火されない環境をつくろう!」として次の7ヵ条をあげます。

(1)家の周りはいつも整理整頓し、新聞紙やダンボールなどの燃えやすい物を置かないようにしましょう。
(2)ゴミは決められた収集日の決められた時間に出しましょう。
(3)外灯などを取り付け、家の周りを明るくしましょう。
(4)物置や車庫などは必ずカギをかけておきましょう。
(5)自動車やオートバイなどのボディカバーは防炎品を使いましょう。
(6)外出するときは隣に一声かけていきましょう。
(7)地域ぐるみ、まちぐるみで放火防止に取り組みましょう。

放火が増える時期を迎えて、警戒心を怠らないでください。