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★12月の天体イベント★流星群や日食などイベント盛り沢山!

2019/12/03 17:28 ウェザーニュース

すでに真冬の寒さになりつつありますが、12月は寒さも吹き飛ぶ煌びやかな天体イベントが盛りだくさんです!

12月は、三大流星群の一つと言われている「ふたご座流星群」や金環日食などのイベントに注目です。

夜は冷え込みますので、暖かくして星空観測をお楽しみください。

ふたご座流星群が出現

14日(土)21時 北東〜東の空(東京)
14日(土)から15日(日)にかけて、ふたご座流星群の活動が極大となります。予想極大時刻は未明2時ごろで、14日(土)の宵から15日(日)の明け方にかけてが見ごろになります。

月齢18の明るい月が放射点のあるふたご座に位置して一晩中夜空を照らしているため、今年の条件はあまり良くありません。アストロアーツ社によると、好条件のときには1時間あたり100個ほど見えることもある流星群ですが、今年は空の条件の良いところでも1時間あたり15~20個前後、視界が開けていないところで実際に見えるのは5~10個ほどと予想されるとのことです。

流れ星は空のあちらこちらに飛ぶので、月があるふたご座の方向よりは、そこから離れた方向を中心に広く空を見渡たした方がよく見られそうです。

月と火星が接近

23日(月)5時47分頃 南東の空(東京)
23日(月)の未明から明け方、東南東から南東の低空で月と火星が接近して見えます。

8月末に地球から最も遠ざかった火星は、2020年10月の地球最接近に向けて再び距離を縮めつつあります。とはいえまだ3.4億kmも彼方にあり、明るさは1.6等級しかありません。肉眼でも十分見える明るさだが、双眼鏡を使うとよりわかりやすくなります。

月と火星の次回の接近は2020年1月21日(火)です。

日本で部分日食
シンガポールやグアムでは金環日食に

26日(木) 南西の空(東京)
12月26日(木)の午後、日本全国で部分日食が起こります。日本で日食が見られるのは1月6日以来です。

日食とは、月が太陽の前を横切るために、月によって太陽の一部(または全部)が隠される現象です。世界の一部地域では金環食が起こりますが、日本では部分食となります。また、東日本や北日本では、太陽が欠けたまま日の入りとなる「日入帯食(にちにゅうたいしょく)」となります。

太陽は、たいへん強い光と熱を出している天体です。そのため、肉眼で直接太陽を見ると、たとえ短い時間であっても目を痛めてしまいます。太陽が欠けていても、また、地平線に近づいて光が穏やかになったように感じても、光と熱が強烈であることは変わりません。

安全な方法で観察しなければ、最悪の場合は失明する危険性があります。日食グラスなど専用の観察器具を正しく使って、安全な方法で日食を観察してください。
南西の地域ほど欠け具合が大きく、継続時間が長くなり、那覇では最大食分0.47(太陽の直径の47%が隠される)で継続時間は約2時間40分となります。現象が起こる時刻や食の継続時間、太陽の高さなどは場所により異なるので、事前に確認するようにしてください。

なお、この日食はアラビア半島からインド南部、シンガポール、グアムなどでは、継続時間3分前後の金環日食となります。また、2020年6月21日(日)にも日本で部分日食が見られます。

月と金星が接近

29日(日)17時36分頃 南西の空(東京)
29日(日)の夕方から宵、南西から西南西の低空で、細い月と金星が接近して見えます。

地球照を伴った幻想的な細い月と金星の共演は、数ある月と惑星の接近の中でも随一の美しさです。

年の瀬の慌ただしい時期です、少し手を止めて、肉眼や双眼鏡で眺めたり、写真に収めたりしてみてください。

次回の共演は2020年1月28日(火)です。

12月の満月はコールドムーン

12月は12日(木)14時12分に満月を迎えます。

アメリカの先住民は季節を把握するために、各月に見られる満月に名前をつけていました。12月は、「冬の寒さが強まり、夜が長くなる頃」ということで名付けられています。

参考資料など

『天文年鑑(2019)』誠文堂新光社
『月刊星ナビ』アストロアーツ
国立天文台「ほしぞら情報」https://www.nao.ac.jp/astro/sky/