漢和辞典をみてみると
国立国語研究所によると、「本来の中国語は、漢字一字が一語に相当します。まずはそういう漢字伝来の姿を知るべきなので、両方の漢字を同じ漢和辞典で引き比べてみてください」ということでした。
さっそく辞書で調べてみました。
【木】
(1)立ち木の総称。「樹木」。(2)材木。建築や器具製作の用材。
【樹】
(1)き(木)。立ち木。「樹木」。(2)草木。植物の総称。(3)う(植)える。木と、尌(シユ、ジユ)(立てる)とから成る。木を意味する木へんに、豆は安定して立つ“たかつき”(脚のついた器)の象形。寸は手の象形で、樹木や農作物を手で立てて安定させる、うえる、たてる、の意味を表す。
さっそく辞書で調べてみました。
【木】
(1)立ち木の総称。「樹木」。(2)材木。建築や器具製作の用材。
【樹】
(1)き(木)。立ち木。「樹木」。(2)草木。植物の総称。(3)う(植)える。木と、尌(シユ、ジユ)(立てる)とから成る。木を意味する木へんに、豆は安定して立つ“たかつき”(脚のついた器)の象形。寸は手の象形で、樹木や農作物を手で立てて安定させる、うえる、たてる、の意味を表す。
伐採されたら「樹」とは言わない!?
![box1](https://smtgvs.weathernews.jp/s/topics/img/201911/201911250125_box_img1_A.jpg?1574654850)
辞書の表記について国立国語研究所はこう解説します。
「漢和辞典では、象形文字の“木”が木そのものの姿やその木のことのほかに、木材のことも広く指しています。それに対して、象形の後に漢字の字種を増やした形声による“樹”が、本来は人が植えた『植え木』など『立ち木』のことを指していることが明らかです。
たとえば、『木酢液』と言い、『樹脂』と言います。どちらでも植物の『き』であることが共通である一方、『木材』や『材木』という言葉はありますが『樹材』や『材樹』とは決して用いません。素材や材料としての木材を表す用法が『樹』にない、ということが明白に言えるでしょう。
また、『木工』『木工品』とは言えても、『樹工』や『樹工品』とは決して言いませんね。つまり、広く一般に『き』と言えるものが『木』で言えたとして、そのうち『立ち木』だけを区別する意味で、本来の漢字の意味を備えた『樹』の存在がある、と考えられます」(国立国語研究所)
「木」が用いられる単語と「樹」が用いられる単語を辞書で拾ってみました。
【木】材木、木工、木末(こずえ)、木蓮、木綿
【樹】植樹、樹齢、樹種、樹林、広葉樹、針葉樹
結論はこうです。
「木」は生きている立ち木のほかに加工した木材製品も全て含みます。それに対して「樹」は生きている立ち木を意味します。
ふだん何気なく使い分けている「木」と「樹」……調べてみるとちゃんとした意味合いがありました。これからは正確に使い分けたいですね。
「漢和辞典では、象形文字の“木”が木そのものの姿やその木のことのほかに、木材のことも広く指しています。それに対して、象形の後に漢字の字種を増やした形声による“樹”が、本来は人が植えた『植え木』など『立ち木』のことを指していることが明らかです。
たとえば、『木酢液』と言い、『樹脂』と言います。どちらでも植物の『き』であることが共通である一方、『木材』や『材木』という言葉はありますが『樹材』や『材樹』とは決して用いません。素材や材料としての木材を表す用法が『樹』にない、ということが明白に言えるでしょう。
また、『木工』『木工品』とは言えても、『樹工』や『樹工品』とは決して言いませんね。つまり、広く一般に『き』と言えるものが『木』で言えたとして、そのうち『立ち木』だけを区別する意味で、本来の漢字の意味を備えた『樹』の存在がある、と考えられます」(国立国語研究所)
「木」が用いられる単語と「樹」が用いられる単語を辞書で拾ってみました。
【木】材木、木工、木末(こずえ)、木蓮、木綿
【樹】植樹、樹齢、樹種、樹林、広葉樹、針葉樹
結論はこうです。
「木」は生きている立ち木のほかに加工した木材製品も全て含みます。それに対して「樹」は生きている立ち木を意味します。
ふだん何気なく使い分けている「木」と「樹」……調べてみるとちゃんとした意味合いがありました。これからは正確に使い分けたいですね。