2019年10月の予報精度は91%
ウェザーニュースでは、精度の高い天気予報を提供するため、日々予報精度の改善に取り組み続けています。
雨の予報を出した時に、実際に雨が降っていたかどうかを示す「降水捕捉率」を用いて精度を検証した結果、2019年10月においてウェザーニュースの予報精度は91%となりました。
また、2019年1月~10月を合わせた2019年トータルの数字では90%となっています。
※ここで扱う予報精度は、気象庁の評価方法に準拠した「降水捕捉率」を指しており、朝5時に発表された当日の天気マークを対象としています。
対象地点はアメダス1300箇所で、1日の積算降水量が1mm以上となった場合を「降水あり」としています。
雨の予報を出した時に、実際に雨が降っていたかどうかを示す「降水捕捉率」を用いて精度を検証した結果、2019年10月においてウェザーニュースの予報精度は91%となりました。
また、2019年1月~10月を合わせた2019年トータルの数字では90%となっています。
※ここで扱う予報精度は、気象庁の評価方法に準拠した「降水捕捉率」を指しており、朝5時に発表された当日の天気マークを対象としています。
対象地点はアメダス1300箇所で、1日の積算降水量が1mm以上となった場合を「降水あり」としています。
また、気象庁も同様に、発表した予報に対して評価を行っており、ホームページ上で一般に公開しています。
>>気象庁-2019年1月~10月の降水捕捉率
>>気象庁-2019年1月~10月の降水捕捉率
弱い雨も含めた10月の“適合率”は90.4%に
全国約150か所にある気象官署(気象台や測候所)では、降水量が1mmに満たない、0.5mmやそれよりも弱い雨(感雨)も観測しています。
ウェザーニュースでは現地で“雨が降っている”と感じる1mmに満たない弱い雨についても、しっかりと雨予報を伝えています。2019年10月は雨と予想したうち、このような1mmに満たない弱い雨も含めた的中率(適合率)は90.4%となりました。
ウェザーニュースでは現地で“雨が降っている”と感じる1mmに満たない弱い雨についても、しっかりと雨予報を伝えています。2019年10月は雨と予想したうち、このような1mmに満たない弱い雨も含めた的中率(適合率)は90.4%となりました。
<10月の特徴>広範囲で雨が降る事例が多かった
今年の10月を振り返ってみると、台風の接近・通過以外にも低気圧や前線が日本列島を通過することが度々あり、広範囲で雨が降るという事例が多くなりました。そのため、10月に降水を観測した地点は、梅雨に入っていた今年6月とほぼ同じで13000地点を超えました。
この低気圧や前線通過による雨をしっかりと予測できたことが、10月の降水捕捉率が高く推移した要因の一つです。
この低気圧や前線通過による雨をしっかりと予測できたことが、10月の降水捕捉率が高く推移した要因の一つです。
台風19号が上陸・通過した12日(土)は96.9%
また、各地に記録的な大雨をもたらした台風19号が上陸・通過した12日(土)は、捕捉率が96.9%を記録しました。
台風により雨が降る範囲についてはしっかりとお伝えすることができていたので、台風の進路、雨や風の強さなど、さらにほかの情報についても予報の精度を上げて、きめ細かい情報を出していきます。
台風により雨が降る範囲についてはしっかりとお伝えすることができていたので、台風の進路、雨や風の強さなど、さらにほかの情報についても予報の精度を上げて、きめ細かい情報を出していきます。
季節は冬へ 冬型の気圧配置による降水の予想
10月30日は北海道の日本海側を中心に雨を見逃してしまった事例となりました。
10月も後半になると、西高東低の冬型の気圧配置になる日が出始めます。この日、見逃してしまった雨は、冬型の気圧配置に伴うものでした。
ウェザーニュースでは毎日の天気を予想する際に、世界各機関の予測モデルも参考にしています。各予測モデルには予想が得意な事象、不得意な現象があり、そこの情報の精査や使用バランスについては、最近ではAIによる自動学習機能による判別なども取入れ始めています。
季節はじめは降水の特徴が変化するタイミングで、予報の精査が冬型による雨や雪の評価が苦手なままだったため、北海道の日本海側で見逃しが多くなってしまいました。
それをしっかりと補うために、予報センターでの解析による判断や、その解析を予報へ反映するタイミングなども注視していきます。
>>【予報精度向上への取り組み】予報のはずれを感じたらこちらへ報告
10月も後半になると、西高東低の冬型の気圧配置になる日が出始めます。この日、見逃してしまった雨は、冬型の気圧配置に伴うものでした。
ウェザーニュースでは毎日の天気を予想する際に、世界各機関の予測モデルも参考にしています。各予測モデルには予想が得意な事象、不得意な現象があり、そこの情報の精査や使用バランスについては、最近ではAIによる自動学習機能による判別なども取入れ始めています。
季節はじめは降水の特徴が変化するタイミングで、予報の精査が冬型による雨や雪の評価が苦手なままだったため、北海道の日本海側で見逃しが多くなってしまいました。
それをしっかりと補うために、予報センターでの解析による判断や、その解析を予報へ反映するタイミングなども注視していきます。
>>【予報精度向上への取り組み】予報のはずれを感じたらこちらへ報告
10月を振り返ってみて
10月は台風19号により大きな被害が各地で発生しました。このようなときにいかに正確な情報を伝えることができるかを改めて考えさせられる月でした。
また、天気を動かす主役が南の暖湿から北の寒気に変わろうとしているタイミングでもあり、気象予測モデルの計算結果には現れてこない天気の変化を、気象衛星からの雲画像や他のデータからいかに見抜くかが予報をするうえでのポイントになりました。現象そのものとしては範囲も狭く弱いものですが、予報精度を0.1%でも高めるため、真摯に改善を続けていきます。
また、天気を動かす主役が南の暖湿から北の寒気に変わろうとしているタイミングでもあり、気象予測モデルの計算結果には現れてこない天気の変化を、気象衛星からの雲画像や他のデータからいかに見抜くかが予報をするうえでのポイントになりました。現象そのものとしては範囲も狭く弱いものですが、予報精度を0.1%でも高めるため、真摯に改善を続けていきます。
ウェザーニュース予報センター 気象予報士。千葉県旭市出身 自治体防災担当職員から転職し入社26年目。予報精度改善チームで予報業務および精度検証・改善を行っている。
参考資料など
降水捕捉率 検証方法説明(気象庁ホームページ) https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/kensho/explanation.html
気象庁 天気予報検証結果 https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/data/kensho/score_f.html
気象庁 天気予報検証結果 https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/data/kensho/score_f.html