海外からの原材料でも「国産」だった
「国産ワイン」と聞くと、あたかも日本のブドウを原材料にして、日本で製造されたワインのように聞こえますが、実はそうではないようです。
「かつて、一律の厳密な法制度がなく、原料産地やブドウ品種に関係なく、国内で醸造を行うことで『国産(すなわち日本産)』を表示することが可能でした。そのため、海外から輸入した濃縮果汁や原料ワインなどを国内で加工・醸造して『国産ワイン』と表記し販売することもできたのです」(金内先生)
国産ブドウのみを原料とした「日本ワイン」以外に海外から輸入した原料のワインでも「国産ワイン」と表示できてたので、「日本ワイン」との違いが分かりにくくなっていたのです。当時は国産ワインのうち、輸入した原料を使ってたものが約8割にものぼりました。
その後、国際的に通用する基準が求められ、平成27年の酒税法の改定により、『日本国内で生産されたブドウのみで、国内製造された果実酒(ワイン)だけを〔日本ワイン〕と表示する』ことと決められました。また、日本ワイン以外の国内製造ワイン(輸入ワインや濃縮果汁などの海外原料を使用したワイン)は、表ラベルに「輸入ワイン使用」などの表示をすることが義務付けられたのです。
「近年の日本ワインのブームには、品質の向上だけでなく、こうした法の整備があげられます。また、地名表記も厳格化され、ラベルに産地、地名を表記するには『その地域で収穫されたブドウを85%以上使用し、醸造したワイン』に限られることになったのです」(金内先生)
「かつて、一律の厳密な法制度がなく、原料産地やブドウ品種に関係なく、国内で醸造を行うことで『国産(すなわち日本産)』を表示することが可能でした。そのため、海外から輸入した濃縮果汁や原料ワインなどを国内で加工・醸造して『国産ワイン』と表記し販売することもできたのです」(金内先生)
国産ブドウのみを原料とした「日本ワイン」以外に海外から輸入した原料のワインでも「国産ワイン」と表示できてたので、「日本ワイン」との違いが分かりにくくなっていたのです。当時は国産ワインのうち、輸入した原料を使ってたものが約8割にものぼりました。
その後、国際的に通用する基準が求められ、平成27年の酒税法の改定により、『日本国内で生産されたブドウのみで、国内製造された果実酒(ワイン)だけを〔日本ワイン〕と表示する』ことと決められました。また、日本ワイン以外の国内製造ワイン(輸入ワインや濃縮果汁などの海外原料を使用したワイン)は、表ラベルに「輸入ワイン使用」などの表示をすることが義務付けられたのです。
「近年の日本ワインのブームには、品質の向上だけでなく、こうした法の整備があげられます。また、地名表記も厳格化され、ラベルに産地、地名を表記するには『その地域で収穫されたブドウを85%以上使用し、醸造したワイン』に限られることになったのです」(金内先生)
要するに、「日本ワイン」とは、日本で栽培・収穫されたブドウを使って、国内で醸造されたワインを指すということが法律で義務化され、海外産原料でつくられた「国産ワイン/国内製造ワイン」と違いを明確にしたのです。
これも日本のワイン醸造家の努力が実った結果、「日本ワイン」の評価を高めてきたといえます。しかし、こうした日本国内のワイナリーは小規模なところが多く、少量のため希少価値も高まっているのです。
これも日本のワイン醸造家の努力が実った結果、「日本ワイン」の評価を高めてきたといえます。しかし、こうした日本国内のワイナリーは小規模なところが多く、少量のため希少価値も高まっているのです。