facebook line twitter mail

台風19号 静岡県〜関東に上陸へ 狩野川台風に匹敵する災害に警戒

2019/10/11 11:23 ウェザーニュース

大型で非常に強い勢力の台風19号(ハギビス)は11日(金)9時現在、小笠原諸島・父島の西の海上を時速25kmで北北西に進んでいます。

▼台風19号 10月11日(金)9時
 存在地域   父島の西約410km
 大きさ階級  大型
 強さ階級   非常に強い
 移動     北北西 25 km/h
 中心気圧   925 hPa
 最大風速   50 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 70 m/s
>>最新の台風情報

静岡県から関東地方に上陸か

このあと勢力をあまり落とさずに日本列島へ近づき、予報円の中心を通った場合、明日12日(土)夜には、静岡県や東京都心を含む関東地方へかなり接近または上陸する見込みです。

前回、関東地方に上陸した台風15号と似たようなコースですが、大型なだけに影響は広範囲に及びます。暴風や大雨、高潮、高波、すべてに警戒が必要で、暴風が吹き荒れている間は外に出るのは非常に危険です。

局地的には60m/sの暴風 被害が広範囲に及ぶおそれ

東京都心など関東地方では、日が沈んだ後の暗い時間帯が台風の最接近で、猛烈な雨と風に襲われる見込みです。

現時点で、暴風警戒域の広さは関東地方をすっぽり覆うほどで、暴風が吹き荒れるエリアが広く、被害の規模は前回の千葉県を襲った台風15号に匹敵するかそれ以上になるおそれがあります。

家の屋根が飛び、鉄塔や電柱がなぎ倒され、大規模な停電が発生するおそれもあり、影響が長期化するなど、甚大な被害を招きかねない台風です。

飛ばされやすいものは屋内へ片づけることはもちろん、窓ガラスにテープを張るなどの補強、懐中電灯や備蓄バッテリーの準備など、停電への備え・対策も行ってください。

関東の山沿いは最大500mm超の記録的な大雨に

紀伊半島から関東の沿岸には今夜遅くには台風の外側の発達した雨雲がかかり始め、三連休初日の明日12日(土)には東海から関東付近に台風本体の雨雲が迫ってきます。

湿った南東~東風が入る続けることで、関東の西部を中心に総雨量が非常に多くなり、500mmを超えるところがあります。東京都心や千葉県でも総雨量が200mmを超える大雨となるおそれがあり、河川氾濫や増水、道路冠水、土砂災害の発生に警戒が必要です。

就寝時は山や崖の近く、または、窓から離れた場所、2階などより上層階でお休みになるなどの対策や、明日12日(土)は暗くなる前に早めの避難するなどを心がけてください。

東京湾や駿河湾は高潮に警戒

台風がもっとも近づく12日(土)から13日(日)は大潮となっているため、沿岸部では高潮に対する警戒も必要です。

台風接近により気圧が低くなり海水面が上昇します。東京湾や駿河湾などは12日(土)夕方と13日(日)早朝に満潮時刻を迎えるところが多く、台風接近と重なると記録的な潮位となる見込みです。これに猛烈なシケが加わるため、越波による浸水の危険が高まります。海岸には近づかないでください。

電車の計画運休やすでに飛行機欠航の決定も

すでに飛行機の欠航や新幹線や在来線の運転見合わせ、道路の通行止めなどが決定しているところがあり、設備の被害状況によっては長引くことが考えられます。
三連休を利用して外出される予定をたてている方は、各交通機関の状況を確認し、予定の変更も検討してください。
>>〔会員メニュー〕詳しい交通機関への影響

停電などインフラへの影響も懸念

また、12日(土)から13日(日)にかけて広範囲で危険な暴風が吹き荒れ、先日の台風15号の時と同じように各地で停電被害が発生するおそれがあります。

風が非常に強まる沿岸部を中心に、東京都心などでも停電発生の可能性がありますので、停電に対する備えを今日中にしておいてください。

>>〔GPS検索〕停電リスク予測 (会員専用)

5km単位で停電発生リスクを確認

上記「停電リスク予測」では、5km単位で停電発生のリスクを予想しています。
GPSの位置情報を活用し、あなたが今いる場所の停電リスクをマップでひと目で確認することができます。ピンチ操作でマップのズームも自由自在。現在地だけでなく、職場や実家周辺の停電予測も把握可能です。

また、現地からの被害状況の報告も確認することができます。
ウェザーニュースでは、皆さんから停電や道路冠水など被害報告を集め、最新の停電予測や台風への影響予測などに反映しています。被害を最小限にするために可能な範囲でご協力をお願いします。

>>〔GPS検索〕停電リスク予測 (会員専用)
※ウェザーニュースのアプリの台風コンテンツからも閲覧可能です。

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風19号の名前「ハギビス(Hagibis)」は、フィリピンが提案した名称で、「すばやい」という意味の言葉が由来です。