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猛烈な台風19号は関東、東海を直撃 三連休初日の12日(土)から警戒  

2019/10/09 10:09 ウェザーニュース

台風19号は9日(水)9時現在、大型で猛烈な勢力を保ちながらマリアナ諸島近海を北西に進んでいます。明日10日(木)朝の時点でも猛烈な勢力を維持する予想です。

▼台風19号 10月9日(水)9時
 存在地域   マリアナ諸島
 大きさ階級  大型
 強さ階級   猛烈な
 移動     北西 20 km/h
 中心気圧   915 hPa
 最大風速   55 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 75 m/s
>>最新の台風情報

上陸時は最大瞬間風速60m/s予想

11日(金)以降は進路を少しずつ北寄りに変えて、12日(土)から13日(日)早朝に東海から関東にかなり近づき、上陸するおそれがあります。

紀伊半島沖に達する12日(土)9時の段階で、中心付近の最大風速は45m/s、最大瞬間風速は60m/sで、非常に強い勢力の予想。

関東から東海に接近、上陸するタイミングでも中心付近の最大瞬間風速は60m/s前後に達する見込みです。早ければ12日(土)の午前中から暴風域に入る所があり、接近前から暴風が吹き荒れます。

広範囲で暴風被害のおそれ

台風は広い暴風域を伴っているため、中心付近だけでなく、進路に近いエリア周辺にも暴風をもたらします。

台風が予報円の中心を通った場合は、東京都心を含む関東地方の広い範囲で瞬間的に40m/s以上の暴風となり、局地的には先日の台風15号接近時と同等かそれ以上になる60m/s近い猛烈な暴風が吹くおそれがあります。

木の枝などの飛来物により窓ガラスが割れたり、建物の一部損壊、大規模な停電などが発生する危険があります。飛ばされやすいものは屋内へしまうことはもちろん、窓ガラスにテープを張るなどの補強、懐中電灯や備蓄バッテリーの準備など、停電への備え・対策もしておいてください。

台風接近前から大雨にも警戒

また、台風の北側には秋雨前線があり、台風から大量の暖かく湿った空気が流れ込む影響で、関東から近畿の太平洋側は台風接近前から雨が強まる見込みです。

南東の風が吹き付ける山沿いを中心に総雨量が500mmを超えるような大雨となるおそれがあるので、雨への対策は早めに済ませるようにしてください。

高潮にも厳重な警戒を

台風がもっとも近づく12日(土)から13日(日)は大潮となっているため、沿岸部では高潮に対する警戒も必要です。

猛烈なしけになることに加えて、台風接近により気圧が低くなり海水面が上昇します。さらに関東など東日本周辺では、13日(日)早朝に満潮時刻を迎えるところが多く、沿岸部ではさらに越波による浸水の危険が高まります。

交通やインフラへの影響も懸念

勢力をあまり落とさず日本列島に接近するので、交通機関やインフラ設備への影響が広い範囲、かつ長期間に及ぶおそれがあります。三連休ということもあり外出される予定をたてている方も多いかと思いますが、可能な場合は予定の変更も検討してください。
>>〔会員メニュー〕詳しい交通機関への影響

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風19号の名前「ハギビス(Hagibis)」は、フィリピンが提案した名称で、「すばやい」という意味の言葉が由来です。

参考資料など

気象衛星可視画像:NICT-情報通信研究機構