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大型で強い台風17号 直径1300kmの大きな強風域が九州に迫る

2019/09/21 12:04 ウェザーニュース

9月21日(土)11時現在、大型で強い勢力の台風17号(ターファー)は、沖縄本島地方の西を北上しています。

沖縄本島地方が風速25m/s以上の暴風域に入っているほか、風速15m/s以上の強風域が九州のすぐ南西にまで迫っています。
台風17号 予想進路
▼台風17号 9月21日(土)11時現在
 存在地域   久米島の西約100km
 大きさ階級  大型
 強さ階級   強い
 移動     北北西 20 km/h
 中心気圧   970 hPa
 最大風速   35 m/s
 最大瞬間風速 50 m/s
» 最新の台風情報

沖縄 台風が遠ざかっても暴風雨警戒

台風の中心より東側に活発な雨雲があり、沖縄本島地方で風や雨が強まっています。那覇をはじめ、沖縄本島地方の各地で最大瞬間風速40m/s以上の暴風を観測しています。屋外に出ることは危険です。大雨や暴風、高波に厳重に警戒し、台風が遠ざかるまで不要不急の外出はお控えください。

なお、沖縄本島周辺を監視する気象庁の雨雲レーダーは、通信障害のため今日10時25分からデータが欠落しています。閲覧の際は注意してください。

西日本では台風接近前から風雨強まる

予想降水量
今日から三連休に入りましたが、連休中は西日本から北日本の広範囲で雨が降り、強い風も広い範囲で吹き荒れます。

西日本はすでに断続的に雨が降っていて、特に明日22日(日)から23日(月)にかけて大雨となるおそれがあります。台風の進路に近い九州北部では多いところで400mm前後の雨量が予想され、大雨による災害に警戒が必要です。

また、台風の進路から離れている西日本の太平洋側でも、南から吹き込む湿った空気の影響で、雨量が200mmを超えるおそれがあります。低い土地の浸水や河川増水、土砂災害の発生などに十分警戒をしてください。
全国の風雨のピーク日・時間帯
台風の強風域が広いことから、広範囲で強風に対して注意が必要です。中でも台風の進路に近い九州や本州の日本海側は30m/sを超える暴風となるおそれがあるので、飛ばされやすい物を片付けたり、家の窓を補強するなど、早めに暴風への対策も行ってください。

関東も沿岸部を中心に平均で10m/sを超える風が吹き、9日に台風15号が直撃した千葉県ではブルーシートやがれきが飛散するリスクが高くなります。

北日本 温帯低気圧に変わっても暴風に警戒

23日(月)朝の風の予想
連休明けの24日(火)にかけて、台風17号は日本海で温帯低気圧に変わる予想です。台風と温帯低気圧の違いはエネルギー源が変わることであって、勢力が弱まるとは限りません。温帯低気圧になると、さらに広範囲で風が強まるおそれがあります。

北日本では、低気圧が近づく北海道や東北の日本海側は特に暴風に警戒が必要です。収穫前の農作物への被害が懸念されます。

九州から北海道までの広い範囲で交通機関にも影響が出るおそれがあるので、今後の情報を確認して三連休の予定を調整するなど対応をご検討ください。

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風17号の名前「ターファー(Tapah)」は、マレーシアが提案した名称で、ナマズ科の淡水魚の名前が由来です。

参考資料など

衛星画像:気象庁気象衛星センターより