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台風10号は広島県呉市付近に上陸 中心が離れても大雨に警戒

2019/08/15 16:05 ウェザーニュース

大型の台風10号は15日(木)15時頃、広島県呉市付近に上陸しました。広島県への上陸は29年ぶりで、統計開始以来3回目になります。
16時推定で、中心は三次市付近にあって、中心気圧は978hPa、中心付近の最大風速は25m/sで、暴風域はなくなりました。

▼台風10号 8月15日(木) 16時推定
 存在地域   三次市の南西約40km
 大きさ階級  大型
 強さ階級   //
 移動     北 30 km/h
 中心気圧   978 hPa
 最大風速   25 m/s
 最大瞬間風速 35 m/s

台風は夕方になると日本海に抜ける見込みです。日本海に抜けたあとはやや速度を上げて北東に進路を変え、16日(金)から17日(土)にかけて温帯低気圧に性質を変えながら北海道に近づく予想となっています。
>>最新の台風情報

すでに降りはじめから600mm超の大雨に

台風の中心から少し東側の離れた所に発達した雨雲が広がり、四国の東部や紀伊半島で断続的に激しい雨が降っています。

降り始めからの雨量は、15日(木)14時までに高知県魚梁瀬で655.5mm、奈良県上北山で652.5mmに達しました。

また、最大瞬間風速は高知県室戸岬で41.9m/s、和歌山県南紀白浜で31.4m/s、岡山で31.1m/s、徳島で31.1m/sを観測しています。

総雨量1000mmの記録的な大雨のおそれ

台風の中心が北に離れたあとも、南から湿った空気が流れ込む影響で、四国や紀伊半島では激しい雨が続く見込みです。

総雨量は1000mmに達するおそれがあるため、土砂災害や河川の増水、氾濫などに警戒が必要です。また、大阪や神戸など市街地でも1時間に50mmを超えるような激しい雨の降る所があり、大規模な道路冠水にも警戒してください。

>>最新の雨雲レーダー

高潮による被害にも警戒を

西日本の沿岸部は台風の影響で高潮のおそれがあります。

15日(木)は大潮で潮位変動の大きなタイミングとなるため、満潮時刻の前後は沿岸部の浸水に注意が必要です。

さらに台風周辺では波が高く大しけとなっていますので、海には近づかないようにしてください。

北海道でも大雨に警戒を

台風は温帯低気圧に変わったあとも周辺には活発な雨雲を伴うため、進路にあたる北海道は16日(金)夜から17日(土)にかけて大雨のおそれがあります。

多い所では100~150mmと北海道としてはかなりの雨量になるため、早めの警戒が必要です。

参考資料など

衛星画像提供:NICT