facebook line twitter mail

台風10号は中国地方にまもなく上陸 進路東側は特に風雨に警戒

2019/08/15 13:03 ウェザーニュース

大型の台風10号は豊後水道を北上し、15日(木)11時過ぎに佐田岬半島付近を通過。まもなく中国地方に上陸する見込みです。
13時推定の中心気圧は975hPa、中心付近の最大風速は30m/sで、中心から東側に広い暴風域を伴っています。
▼台風10号 8月15日(木) 13時推定
 存在地域   岩国市の南約50km
 大きさ階級  大型
 強さ階級   //
 移動     北 25 km/h
 中心気圧   975 hPa
 最大風速   30 m/s
 最大瞬間風速 40 m/s
» ウェザーニュース 台風情報

台風は中国地方を通過して、15日(木)夜には日本海に抜ける見込みです。日本海に抜けたあとはやや速度を上げて北東に進路を変え、16日(金)から17日(土)にかけて温帯低気圧に性質を変えながら北海道に近づく予想となっています。

台風の中心から離れた所で大雨

過去24時間に観測された雨量
台風の中心から少し東側の離れた所に発達した雨雲が広がり、四国の東部や紀伊半島で断続的に激しい雨が降っています。

降り始めからの雨の量は、15日(木)12時までに高知県魚梁瀬で623.5mm、奈良県上北山で590.5mmに達しました。

また、最大瞬間風速は高知県室戸岬で41.9m/s、香川県引田で32.8m/s、和歌山県南紀白浜で31.4m/s、岡山市で31.3m/sを観測しています。

大阪や神戸も災害級の大雨に警戒

強い雨風が予想されるピーク時間帯
台風の中心が北に離れたあとも、南から湿った空気が流れ込む影響で、四国や紀伊半島では激しい雨が続く見込みです。

総雨量は1000mmに達するおそれがあるため、土砂災害や河川の増水、氾濫などに警戒が必要です。

また、大阪や神戸など市街地でも1時間に50mmを超えるような激しい雨の降る所があり、大規模な道路冠水にも警戒してください。

既に大雨や暴風の影響で飛行機の欠航や新幹線の運転見合わせなどが決まっていますが、今後も各交通機関に大きな影響が長引く可能性があります。お盆のUターンラッシュで移動を予定されている方が多い状況ですが、各社の提供する鉄道運行情報や高速道路の規制情報、飛行機の運航状況などを確認して、予定の調整を行うようにしてください。
» 交通機関への影響予測

西日本は高波や高潮に注意

西日本の沿岸部は台風の影響で高潮のおそれがあります。

15日(木)は大潮で潮位変動の大きなタイミングです。満潮時刻の前後は沿岸部の浸水に注意が必要です。さらに台風周辺では波が高く大しけとなっていますので、海には近づかないようにしてください。

北日本も大雨に警戒を

台風は今夜日本海に抜けたあと、温帯低気圧に変わりながら17日(土)にかけて北海道に近づく見込みです。

北海道の多いところでは100mmを超える大雨が予想されます。早めに雨への対策を済ませるようにしてください。

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風10号のクローサ(Krosa)は、カンボジアが提案した名称で「鶴」のことです。