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台風9号は今夜、猛烈な勢力で先島諸島を直撃へ

2019/08/08 10:31 ウェザーニュース

日本の南の海上には台風9号と台風10号があり、2つとも発達しながら北上しています。

大型で非常に強い勢力の台風9号は、今日8日(木)9時現在、石垣島の南東の海上を比較的ゆっくりとした速さで北北西に進んでいます。すでに沖縄での大部分が強風域に入っていて、最大瞬間風速は沖縄県の北大東で24.2m/s、宮古島でも23.6m/sなどの強い風を観測しています。

台風9号 (レキマー)

実況 [8月8日(木)9時]
 擾乱種類   台風(TY)
 存在地域   石垣島の南東約260km
 大きさ階級  大型
 強さ階級   非常に強い
 移動     北西 15 km/h
 中心気圧   920 hPa
 最大風速   50 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 70 m/s

今後さらに発達しながら北上を続け、先島諸島は昼前後には暴風域に入り、今夜遅くから明日9日(金)の未明には猛烈な勢力で最も近づく見込みです。

風はさらに強まり、台風の中心付近では最大瞬間風速が75m/sに達する恐れがあります。
>>最新の台風情報

明日にかけて外出危険な暴風雨

台風を取り巻く雲の一番外側の雲がすでに先島諸島にかかり始めていて、断続的に雨が降っています。台風の北上に伴って雨の降る時間も長くなり、雨脚も強まってきます。

午後は雷を伴った非常に激しい雨が降り、今夜から明日早朝には1時間に100mmを超える猛烈な雨が降ることも。明日の夜にかけての総雨量は、先島諸島の多いところで400mmを超える大雨になる恐れがあります。

今夜から明日にかけては外に出るのが危険な暴風雨になる見込みです。木が倒れたり、停電、家屋への浸水などの被害が出るおそれもありますので、最新の情報を確認し、早めの行動を心がけてください。

また、沖縄本島は台風の直撃はないものの、風が強く吹き、雨も降ったり止んだりで、横殴りの雨となるでしょう。

海は大しけとなり、特に宮古島や石垣島では猛烈なしけとなりますので、海には絶対に近づかないでください。久米島や宮古島地方、八重山地方では高潮にも警戒が必要です。

台風10号(クローサ)

実況 [8月8日(木)9時]
 擾乱種類   台風(TY)
 存在地域   小笠原近海
 大きさ階級  大型
 強さ階級   強い
 移動     北西 ゆっくり
 中心気圧   970 hPa
 最大風速   35 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 50 m/s

台風10号はこのあとも海面水温の高い領域をゆっくり進むため急速に発達し、9日(金)から10日(土)には非常に強い勢力となって、11日(日)頃に小笠原諸島に最接近する予想です。

週明けの進路は定まらず

そのあとは、まだ進路はまだ定まっておらず、太平洋高気圧の張り出し具合によって、進路が大きく変わる可能性があります。

世界各国の気象予想モデルを見てみると、最も西側のコースをたどった場合は四国の南の海上、最も東側のコースをたどった場合は関東のはるか東の海上に向かう予想となっている状況です。

場合によっては来週半ば頃に本州付近にかなり近づき、お盆休みを直撃するおそれがあります。最新の情報を確認するようにしてください。
>>台風に関する最新情報

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風9号のレキマー(Lekima)は、ベトナムが提案した名称で、卵黄のような黄色い実をもつ果物の名前が由来です。

台風10号のクローサ(Krosa)は、カンボジアが提案した名称で「鶴」です。