夏の雲を彩る虹色「環水平アーク」 宮崎市
2019/07/31 14:36 ウェザーニュース
今日31日(水)、宮崎市では夏の入道雲の上に虹色の帯がかかる幻想的な様子が見られました。
虹色の帯は「環水平アーク」と呼ばれる現象で、上空高い所に広がる氷の粒で出来た雲が太陽の光を屈折させて現れます。
太陽の中心から下、約46度の所に現れるため、初夏から夏にかけての昼前後に見ることが出来ます。
今日は環水平アークが出現した方向にほどよい高さの入道雲が発生していたため、珍しいコラボレーションが見られました。
春や秋と違って、低気圧や前線が接近する過程での虹色現象ではないため、天気の下り坂のサインとはなりません。
前線の一番北側に広がる、上空高い所の薄い雲がかかっているエリアでは太陽の周囲の光の環「ハロ」や、地面に近い所に現れる「環水平アーク」が出現。
中でも栃木県上空には、青空にくっきりと映える環水平アークが現れています。
ハロなどが現れた後、雲が厚みを増すと天気が下り坂に向かいます。ただ、これから明日18日(火)にかけては南の海上で前線がほとんど停滞するため、下り坂のサインとはなりません。薄雲の広がる所が多く、明日もハロの現れる所がありそうです。
虹色現象はいろいろ
太陽の周りに見ることができる虹色現象には、いろいろなものがあり、それぞれに名前がついています。
今回紹介した「環水平アーク」は虹色現象の一種で、氷の粒で構成される高層の雲がプリズムの役割をして、太陽の光を反射・屈折・回折することで、虹色の光の帯が出現する現象です。