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あす未明から朝は広島などで大雨に警戒 バックビルディング型の可能性も

2019/07/20 15:21 ウェザーニュース

長崎県の五島列島や対馬では、昨日7月19日(金)夜から断続的に激しい雨が降っていて、20日(土)15時10分現在、対馬市に大雨特別警報が発表されています。

多い所では既に24時間で500mm以上の雨が降っているものとみられます。この先数時間でピークを越えるものとみられますが、引き続き災害発生に厳重に警戒してください。

深夜以降、広島なども大雨に警戒

降水の予想
また、今日20日(土)深夜から明日21日(日)朝にかけては、九州北部や中国地方でも激しい雨が降るおそれがあります。特に広島県や山口県では活発な雨雲がかかり続ける大雨となるおそれもあります。

豊後水道を通って暖かく湿った空気が供給され、バックビルディング型の線状降水帯が形成されて、豪雨が数時間継続するおそれもあります。低地の浸水や河川の増水・氾濫、地盤が緩むことでの土砂災害等の危険性が高まります。雨雲レーダーなどで雨雲の動向に注意し、早めに安全な場所へ避難するようにしてください。

台風から離れていても油断をせず、随時最新の気象情報や避難情報を確認するよう心がけてください。
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バックビルディング現象とは

バックビルディング現象とは、ある場所で積乱雲が発生し続け、上空の風に流されて積乱雲が線状に連なり、同じ場所で強い雨を降らせる現象です。

広島県内では近年にも、昨年の「平成30年7月豪雨」や2014年の「平成26年8月豪雨(広島土砂災害)」で大きな被害が出ています。

明日の朝も、
・日本海側に停滞する前線に向かって湿った南風が吹き、豊後水道を抜けた先の広島県と山口県の県境付近の丘陵部で積乱雲が発生
・上空1500m付近を南西風が吹き、発生した積乱雲をさらに発達させながら北東方向へ運ぶ
という点が、「平成26年8月豪雨」に類似しています。

災害発生に至るかどうかはまだ不確実性が伴うものの、十分な警戒が必要と考えられます。雨が降る時間は暗く迅速な避難は難しい時間帯ですので、自治体の避難情報をこまめに確認し、斜面から遠く高い階で過ごすなど可能な限りの対策を講じてください。

参考資料など