最大4.2℃の冷却効果があり
名古屋大学などのグループが、2005年に開催された愛知万博長久手会場で、日除けテント内に設けられたドライミストの冷却効果を調べました。全長2.6kmの空中回廊の一部に日除けテントを張り、そこでドライミストが噴射されたのです。
計測したのは7~9月ですが、温度31℃以上、湿度60%以下、風速3m/s以下、降雨なしの4条件を満たした場合のみミストを噴射したため、稼働時間は433時間(1日平均約5時間)でした。
ドライミストの冷却効果は最大で温度が4.2℃降下し、噴霧時間433時間のうち約150時間は温度が1℃以上降下しました。しかし、風速が2m/s以上になると気温降下が1℃未満でした。
計測したのは7~9月ですが、温度31℃以上、湿度60%以下、風速3m/s以下、降雨なしの4条件を満たした場合のみミストを噴射したため、稼働時間は433時間(1日平均約5時間)でした。
ドライミストの冷却効果は最大で温度が4.2℃降下し、噴霧時間433時間のうち約150時間は温度が1℃以上降下しました。しかし、風速が2m/s以上になると気温降下が1℃未満でした。
ミスト噴射と同時に気温降下
名古屋大学のキャンパスでもミストの冷却効果を調べました。1分間噴射し、3分間停止して温度変化をみたところ、ミストを噴射すると気温は2~3℃程度降下し、噴霧を停止すると上昇しました。
これらの検証からわかったことは、屋外で使用するドライミストは気象条件の影響が大きく、特に風速が2m/sを超えると冷却効果は1℃未満になります。しかし、風が弱ければ2~3℃の冷却効果を得られることが確かめられました。
最近はドライミストを備えて夏季に稼働させる施設が増えてきました。ドライミストの冷却効果を確かめてください。
これらの検証からわかったことは、屋外で使用するドライミストは気象条件の影響が大きく、特に風速が2m/sを超えると冷却効果は1℃未満になります。しかし、風が弱ければ2~3℃の冷却効果を得られることが確かめられました。
最近はドライミストを備えて夏季に稼働させる施設が増えてきました。ドライミストの冷却効果を確かめてください。
参考資料など
「ドライミスト冷却効果の検証とCFD解析」(尹奎英ら、日本建築学会論文集第633号、2008年11月)