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夏の風物詩「セミ」の鳴き声がわかりますか?

2019/07/31 11:31 ウェザーニュース

チーーニーー♪
ギーー♪
ジージー、ジリジリジリジリ♪
ミーンミンミンミンミー♪
カナカナカナカナ♪

……これらが何の音か、わかりますか? そう、どれもセミの鳴き声です。

今年は長引く梅雨の影響で遅れていたセミの鳴き声ですが、ようやく各地で聞こえるようになってきました。ウェザーニュースが全国のおよそ1万人のみなさんに「セミ、鳴いてますか?」と伺ったところ、「まだ」が46%、「すこし」が41%、「大合唱」が13%という結果になりました。
エリア別で詳しく見ると、特に中部以西のエリアでは鳴いている割合が高く、約8割の人がすでにセミの声を聞いているようです。

いよいよ本格的な夏が到来し、セミの鳴き声が盛んに耳に入ってくるようになります。ところで、どの鳴き声がどのセミのものか、あなたはわかりますか?

ミンミンゼミとツクツクボウシの共通点

ミーンミンミンミンミー♪

……これは、わかりますよね。鳴き声のとおり、ミンミンゼミです。

オーシツクツク、ツクツクホーシ♪

……これも、わかる人が多いでしょう。ツクツクボウシの鳴き声ですね。

これらは、鳴き声がセミの名前の由来になっているので、鳴き声からセミの種類を言い当てやすいですね。特にミンミンゼミの鳴き声は、真夏のイメージと結びつきやすいため、ドラマや映画で盛夏を演出するときにしばしば使われます。

では、次の2つはどうでしょうか。

カナカナカナカナ♪
シャワシャワシャワシャワ♪

「カナカナ~♪」は、ヒグラシの鳴き声です。夕暮れ時に、このカナカナ~♪を聞くと、どこかもの悲しさを感じる人も多いのではないでしょうか。

「シャワシャワ~♪」は、クマゼミの鳴き声です。クマゼミは温暖な気候を好み、だいたい午前中に鳴きます。一般的には、神奈川県以南で見られるセミです。

アブラゼミの鳴き声は揚げ物の音!?

冒頭の「チーーニーー♪」は、ニイニイゼミの鳴き声です。ミンミンゼミやツクツクボウシと同じように、ニイニイゼミの鳴き声が「ニィニィ」と聞こえるため、ニイニイゼミの名前がついたという説もあります。

「ギーー♪」は、エゾゼミの鳴き声です。山などで「ギーー♪」という太い声が聞こえたら、エゾゼミが鳴いている可能性が高いでしょう。

では「ジージー、ジリジリジリジリ♪」は、どのセミの鳴き声でしょうか。これはアブラゼミですね。

実はこのアブラゼミの名前、納得できるようなできないような由来なのです。アブラゼミの鳴き声である「ジージー、ジリジリ~♪」が油で食べ物を揚げている音に似ているから、アブラゼミになったというのですから。でも、おもしろい発想ですね。

ミーンミンミンミンミー♪
シャワシャワシャワシャワ♪
カナカナカナカナ♪

……暑い毎日が続いてウンザリしている人もいるでしょうが、セミの大合唱を全身に浴びて、夏を思いきり受け止めるのも一興かもしれませんよ。

参考資料など

『調べてみよう 名前のひみつ 昆虫図鑑』(森上信夫、汐文社)/『セミたちの夏』(筒井 学、小学館)/『はじめて見たよ! セミのなぞ』(新開 孝、少年写真新聞社)/『科学のアルバム セミの一生』(佐藤有恒、橋本洽二、あかね書房)/『日本の365日を愛おしむ 毎日が輝く生活暦』(本間美加子、東邦出版)