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九州の大雨 午後はさらに激しさ増す 総雨量は1000mm超も

2019/07/03 12:15 ウェザーニュース

先週末から断続的に激しい雨が降っている九州では、きょう3日(水)朝から鹿児島県などで雨が強まっています。

きょう夕方から夜にかけて、西から活発な積乱雲がな次々に流れ込んで非常に激しい雨を降らせる予想で、これまでに降った雨とあわせて総雨量が非常に多くなる見込みです。河川の氾濫や浸水害、土砂災害に厳重警戒してください。

先週末からの総雨量は既に900mm超

9時までの1時間に、鹿児島県鹿屋市・吉ケ別府で36.5mm、曽於市・大隅で35.0mm、宮崎県・都城で26.5mm、熊本県・水俣で20.5mmを観測しています。

先週末の6月28日(金)からの総雨量は、宮崎県えびの市・えびの高原で926.5mm、鹿児島県薩摩川内市・八重山で708.0mmに達しました。

1日で300mm近い雨が降る予想

台湾付近に北上していた熱帯低気圧に由来する湿った空気や、上空の気圧の谷の接近に伴い、きょう夕方から夜にかけて活発な雨雲が次々に九州に流れ込み、非常に激しい雨が降る予想です。

鹿児島県や宮崎県、熊本県では、局地的に1時間に80mm以上の猛烈な雨が降るおそれがあります。

また、雨が降り続くことで、1日の雨量は多いところで300mmに迫る大雨となるおそれもあります。平年7月の1か月分の雨に匹敵する雨が、わずか1日で降るところもある予想です。

5日(金)朝にかけては、四国の太平洋側や近畿南部でも200mmから300mmの雨量となることも予想されます。

長引く雨 地盤は危険な状態続く

土の中にしみ込んでいる雨の量/土砂災害警戒情報の警戒対象地域
これまでに降った雨により、土壌には多量の水分が含まれていて、普段よりも地盤が緩んでいるとみられます。

短時間の激しい雨をきっかけにして、土砂災害が発生する危険性が高まっていますので、避難をする場合は午後の早い時間帯に済ませる必要があります。

また、猛烈な雨により河川が増水、氾濫したり、大規模な道路冠水が発生すると、移動が困難になりますので、周囲の状況をしっかりと確認の上、避難を行うようにしてください。

避難情報などの確認を

<今後の注意事項>・避難は明るいうちに 自治体の情報に注意を
・崖に近い家では、斜面と反対の部屋か、なるべく上の階で過ごす
・田んぼや川の様子を見に行くのは絶対に控えて

気象台が発表する土砂災害警戒情報や、市町村の発表する避難勧告等に留意し、川や急な斜面などには近づかないようにしてください。

また避難の際は、近所の方とも声を掛け合って、できるだけ一人での行動は控えたり、知人とも連絡を取り合いながら移動をするように心がけてください。
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【過去事例】九州の梅雨前線豪雨

1993年(平成5年)

6月中旬以降、各地で断続的に強い雨が続き雨量が増加。7月の鹿児島市の総雨量は1054.5mmと観測史上1位を更新した。鹿児島県を中心に7月7日、8月1日、8月6日の被害は特に大きく、死者は合わせて70人以上に達した。

2009年(平成21年)

7月24日~26日にかけて福岡県を中心に集中豪雨に見舞われ、多いところでは1時間100mm以上、総雨量は600mmを超えた。土砂崩れなどで福岡県で10人が死亡、佐賀県や長崎県でも1人が死亡した。

2012年(平成24年)

7月11日から熊本県を中心に大雨となった。14日までの総雨量が多いところっで800mmを超えた阿蘇地方では土石流が多発。熊本県で23人、福岡県で4人、大分県で3人が死亡、熊本県で2人が行方不明となった。

2017年(平成29年)

7月5日から6日にかけて九州北部で集中豪雨。福岡県朝倉市では1時間雨量が129.5mm、5日の雨量が516mmに達し、土砂災害や河川の氾濫が続出。福岡県東峰村、大分県日田市も含めて死者行方不明者42人。

2018年(平成30年)

7月6日からの西日本豪雨による大雨。福岡、佐賀、長崎に大雨特別警報が発表された。直前に九州北部付近を通過した台風7号の被害と合わせて、福岡、佐賀、宮崎、鹿児島で合わせて9人が死亡。