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週刊地震情報 2019.06.16 九州で小さな地震頻発 海外ではM7超が発生

2019/06/16 12:16 ウェザーニュース

日本域の最近一週間の地震回数は先週に比べると多くなりました。ただ、震度3以上の地震は1回のみです。(6月10~15日の集計)

国内:九州で小さな地震が頻発 気になるエリアも

国内で震度1以上を観測した地震の回数
6月10日から15日の期間で、日本付近ではあまり大きな地震の発生はなく、震度3を観測したのは宮城県沖のM4.4の地震のみです。

ただ、この期間で震度1以上を観測した37回のうち、9回が九州周辺で発生しています。

10日(月)には鹿児島県薩摩地方を震源とするM4.0、14日(金)には同じ薩摩地方でM2.2の地震が発生しました。
気象庁HPより
このエリアの地震は薩摩半島で発生する深さ150km前後のやや深い地震と、薩摩地方北部で発生する非常に浅い地震に大別されます。鹿児島県内では市来断層帯や出水断層帯などいくつかの活断層が知られていることに加え、霧島山や桜島などの火山もあり、時折、震源の浅い大きな地震が発生しています。

最も知られている地震は1914年に桜島の大正噴火の際に起きたM7.1の地震です。ほかにも1997年に県北部でM6.4、最大震度6弱の地震が発生しており、南海トラフや日向灘を震源とする地震だけでなく、内陸直下型の地震にも注意が必要なエリアと言えます。

世界:ニュージーランド北東でM7.2の地震発生

世界のM4.5以上の地震
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上は3回発生しています。

最も大きなものは、16日(日)にニュージーランドの北東、ケルマディック諸島近海で発生したM7.2の地震です。震源が34kmと比較的浅かったこともあり、小さな津波が発生したものの、観測された潮位変動は10cm程度で、被害を及ぼすほどではありませんでした。

また、14日(金)は南米チリの沖合でM6.4の地震が発生しています。先週以降、チリの沿岸部では地震の回数がやや多く、この一週間ではM6.4、M5.0の地震が発生。度々巨大地震が発生しているエリアだけに、引き続き動向に注目です。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。