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かき氷の売れ行き 最高気温より○○が重要

2019/06/05 10:27 ウェザーニュース

かき氷を食べたくなる季節がやってきました。ゴールデンウィークを過ぎると、「かき氷あります」の看板を見かけるようになりますね。「飲み物に使う氷やかき氷の売れ行きと、天気や気温には不思議な関連があります」と東京上野の老舗氷卸問屋、四代目大野屋氷室の大野勇さんは言います。

気温が高くても曇ると売り上げが伸びない

2018年度のかき氷の出荷量の推移をみてみましょう。関東甲信で統計開始史上、最も早い梅雨明けとなった6月、氷の出荷量も一気に右肩上がりとなりました。7月3日から8日にかけて、西日本豪雨が西日本から東海地方の広範囲を襲いましたが、関東も戻り梅雨となり、出荷量はガクッと落ちています。その後、記録的な猛暑となった7月中旬〜下旬にかけてピークを迎え、その後は台風などによる荒天時に出荷量が落ちています。
「うちでは、飲み物などに使う氷の卸とかき氷をやっているのですが、飲みものに使う氷は5月の初め頃から動き始め、6月に入るとかき氷が売れ出します。面白いことに、かき氷の売れ行きは雲に左右されるのです。晴れたり曇ったりする日の場合、晴れている時間帯は店に入ってかき氷を注文する人が増えますが、曇ると店を素通りする人が増えるのです」(大野さん)

最高気温より“最低気温”が売れ行きを左右

かき氷屋さんにとって曇ると客足が落ちるのですね。気温についてはどうでしょうか。

「30℃ぐらいの日が3日ぐらい続かないと、かき氷は売れ行きが伸びません。1日だけ暑くても爆発的に売れることはなく、3日続くと3日目の売れ行きが良くなるのです。しかし、ポイントは最高気温より最低気温で、最低気温が20℃を超えると売れ行きが良くなるので、うちは最低気温の動きを見ながらかき氷店で使う氷の準備をしています」(大野さん)

かき氷の売れ行きは天気や気温に大きく左右されます。これから夏に向けて、かき氷がおいしい季節。行列に並ばずに人気店のかき氷を食べるなら、思うほど売れ行きが伸びない曇りの日を狙うのがよいかもしれませんね。
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