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今年の桜、関東の4人に3人がまだら咲きを実感 地域で差が出た原因は?

2019/05/29 11:35 ウェザーニュース

早いもので、東京の桜が見頃を迎えていた頃から2ヶ月が経ちました。
皆さんは、今シーズンのお花見を楽しむ事が出来ましたか?

ウェザーニュースでは、今春の桜やお花見に関する調査を実施。
集計の結果、今年は見頃期間が長かったと感じている方が多いことが分かりました。(※1)

実際、東京の上野公園の見頃期間も平年は5.4日間のところ、今年2019年は10日間と2倍近くとなりました。

関東の4人に3人が“まだら咲き”実感

一方で、全国の約7割が「まだら咲きだった」と感じていることも分かりました。

中でも、関東地方でまだら咲きと感じていたのは、4人に3人にまでのぼっています。(※2)
今年は、長い期間お花見を楽しむ事はできたものの、一気に咲きそろったというより、つぼみ、開花、葉桜などが入り乱れていたようです。

東北をはじめ、北陸や甲信では「まだら咲きではなかった」と感じている人の方が多く、地域によって違いもあったことが見て取れます。

その原因は何だったのでしょうか。

“暖冬”と“寒の戻り”が原因

千葉県習志野市 2019年4月13日
1つめは、昨冬の暖冬が考えられます。

日本花の会樹木医和田博幸さんによると、「南関東のマダラ咲きは暖冬の影響は大きいと言えるでしょう。
この冬は暖冬で休眠打破がしっかり行われないため目覚めが悪かった上に、開花後は季節外れの低温となってしまったため開花が一気には進まず、まだら咲きを助長していると思われます。」(和田さん)
2つめの原因としては、開花後の寒の戻りが挙げられます。

東京の気温傾向を見ると、開花直前は20℃を超える暖かさとなったものの、開花後から寒気の流れ込みや周期的な天気の崩れで平年よりも気温が低くなる日がありました。このため、桜の咲き方は一気に咲かずに緩やかに進み、長い期間見頃の状態が続いたものの、まだらな咲き方になったと考えられます。

一方、仙台では開花後の気温は平年より高い日が多く、一斉に咲きやすい条件となりました。

そのため、地域ごとで「まだら咲き」の度合いに違いが出たと思われます。

気象に大きく影響を受けてしまう桜。
来年はどんな姿を見せてくれるのか、しっかり見守っていきたいですね。

参考資料など

【写真】
ウェザーリポート by お侍さん、カエデさん

【桜振り返り調査】
スマートフォンアプリ「ウェザーニュース」(旧ウェザーニュースタッチ)で実施

※1 「今年の桜の見頃期間はどうだった?」
北日本:5月10日〜11日 949人
東日本・西日本:4月18日〜19日 7031人

※2 「まだら咲きしてる?」
北日本:5月11日〜12日 724人
東日本・西日本:4月12日〜13日 6344人