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見頃が長い弊害として、関東の4人に3人がまだら咲きを実感

2019/05/28 17:27 ウェザーニュース

今年は見頃期間が長いと感じた方が多かったようですが、桜の咲き方やきれいさはどうだったのでしょうか?

特に関東で多かった「まだら咲き」

左:宮城県柴田郡/右:神奈川県厚木市
上のリポート写真はそれぞれ満開の時に届いたリポートになります。宮城県の桜はすべて咲き揃っているのに対して、神奈川県の桜は咲いているところと咲いてないところがあります。リポートのコメントでも「去年の今頃は全て満開でしたが、今年は咲き方にばらつきがあり、5分咲き程度のところもあったりします。」と報告がありました。

関東は4人に3人がまだら咲きを実感

実際、まだら咲きをしているかを「していない」「している」の2択で回答していただきました。

エリア毎で見てみると、関東や東海、近畿ではまだら咲きを「している」が7割を超えました。特に一番多かった関東では4人に3人にまだら咲きを実感しています。

桜のキレイさにも影響

全国のウェザーニュース会員の皆さんに今年の桜について「例年以上にキレイ」「例年並み」「あまりキレイではない」の3択で回答していただきました。
エリア毎の割合を昨年と比較してみます。すると、「例年以上にキレイ」の割合が減少しているエリアが多くなりました。特に関東や東海、近畿では、「あまりキレイではない」が昨年より増え、10%を超える結果となりました。

桜がまだらに咲いたことで「あまりキレイではない」と感じた方が多かったようです。

まだら咲きになった原因は?

日本花の会樹木医の和田博幸さんによると、「南関東のマダラ咲きは暖冬の影響は大きいと言えるでしょう。この冬は暖冬で休眠打破がしっかり行われないため目覚めが悪かった上に、開花後は季節外れの低温となってしまったため開花が一気には進まず、まだら咲きを助長していると思われます。」(和田さん)

東京の気温傾向を見ると、今年は開花前までは平年より気温が高い日が多かったものの、開花後から寒気の流れ込みや周期的な天気の崩れで平年よりも気温が低くなる日がありました。このため、桜の咲き方は一気に咲かずに緩やかに進み、まだらな咲き方になったようです。
一方、仙台では開花後の気温は平年より高い日が多く、一斉に咲きやすくなりました。

晴れて気温が高いほど見頃期間は短くなりますが、桜が一斉に咲きやすく、キレイな桜が見られる傾向があるようです。また、開花後気温が低い日が多くなると、開花はゆっくりとなり、長い期間桜を楽しむことが出来ますが、まだらな咲き方をする桜が多くなります。

天気や気温に大きく影響を受けてしまう桜、来年はどんな姿を見せてくれるのか、楽しみですね♪