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春から初夏は注意 晴れた日に急に発生する“つむじ風”

2019/05/08 09:57 ウェザーニュース

東京都杉並区で発生した“つむじ風”(2019年4月)

穏やかに晴れて運動会が行われている最中に、急に砂埃を巻き上げ、テントなど吹き飛ばす渦巻き…。こんな光景をニュースなどに見たことはありませんか。

春~初夏にかけては、つむじ風(塵旋風:じんせんぷう)が発生しやすい季節です。

前触れなく発生する厄介者

つむじ風の被害が報じられるのは、実は「穏やかに晴れているとき」がほとんどです。

同じく渦を巻きながら激しい風で被害を発生させる竜巻と似ていますが、竜巻は辺りが真っ暗になるほどの雲に覆われて、雨や雷を伴うことが多く、危険な雰囲気が発生前から伝わってきます。

ただ、つむじ風は顕著な前触れがなく、急に発生して数十秒~長くても数分で消えてしまうのです。

こんなときは要注意

つむじ風は、強い日差しにより地面が暖められると上昇気流が発生し、周囲の風向きの影響でそこに渦を巻く力が加わると作られるものです。

発生する前触れはなくても、発生しやすい条件はいくつか知られています。

<つむじ風が発生しやすい条件>
 ・よく晴れて、風が弱い時
 ・時間帯は昼間(朝や夜はほとんど発生しない)
 ・乾燥している
 ・運動場や公園などの広い場所
 ・近くに校舎やビルなど風向きを変える建物がある


春の運動会シーズンは、まさにこの条件に当てはまるので、目撃されることが多くなっています。

水撒きなどをしてできるだけ地面を湿らせておくなどの対策をとり、もし大規模なつむじ風が発生してしまったら、テントなど飛ばされやすいものからは離れて、可能なら校舎など頑丈な建物へ避難するようにしてください。