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熊本地震から3年 西日本の地震活動と南海トラフ地震の関連は?

2019/04/14 05:40 ウェザーニュース

14日は「平成28年熊本地震」で最初の震度7の地震が発生してから丸3年に当たります。

一連の地震では震度7、震度6強をそれぞれ2回観測するなど、過去の内陸地震と比べても非常に活発な地震活動となり、大きな被害が出ました。

また熊本地震以外でも、最近は2018年の大阪府北部の地震(最大震度6弱)、2016年の鳥取県中部の地震(同6弱)など大きな地震が相次いでいます。

増加している西日本の大きな地震

図は前回の南海地震(1946年)の余震・誘発地震活動がある程度落ち着いた1951年以降の西日本内陸または沿岸付近で起きたM(マグニチュード)6.5以上の地震を表したもので、横軸が時間、縦軸がMを表しています。

1995年の兵庫県南部地震より前は、M6.5以上の地震は1963年の越前岬沖地震だけでした。しかし、1995年以降は短い間隔で大きな地震が起きるようになり、鳥取県西部地震(2000年)や福岡県西方沖の地震(2005年)のようにM7クラスの大きな地震もありました。

最近20年余りは、西日本での大きな地震がそれより前に比べて明らかに増えています。

南海トラフ巨大地震の長期の前兆か

南海トラフ巨大地震は、西日本や東海沖でフィリピン海プレートとユーラシアプレートが衝突することで発生する地震で、平均すると100~150年に1回の間隔で繰り返し起きています。

また、南海トラフ地震が発生する前には、プレートに蓄積されたエネルギーが西日本の内陸部にも影響を与えるという考えがあり、その結果、内陸地震が増えるという説があります。実際、前回の南海トラフ地震(1944年と1946年)の前は、1925年の北但馬地震、1927年の北丹後地震、1943年の鳥取地震など大きな地震が相次ぎました。

ここ20年余りの間に増えている西日本内陸部の地震は、長い目で見ると南海トラフ巨大地震の前兆となっているおそれがあります。

また、30年以内の発生確率が70~80%とされているこの地震が起きるまでに、他のエリアで大きな地震が起きる可能性もあります。


熊本地震の地震活動は最近穏やかになっていますが、それ以外のエリアでも、いつどこで起きるかわからない地震に対してしっかりと備えるようにしましょう。

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