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経験者は4人に1人 震度6弱以上の地震の怖さ

2019/04/13 05:27 ウェザーニュース

震度の階級は、「震度0」から「震度7」まで10段階ありますが、「震度6弱」といえば上から3番目になります。

大したことないと思うかもしれませんが、震度6弱以上(東京23区は震度5強以上)の地震が発生すると首相官邸地下の「危機管理センター」に要員が召集され、情報の集約と迅速な震災対策がとられることになっています。

4人に1人しか経験していない

気象庁によると、平成元年からこれまでの31年間で震度6以上の地震が58回発生しています。熊本地震(2016年4月)のように2回の震度7を含む7回の大地震が2日間に発生していますが、そうした重複を除くと震度6弱以上の大地震が30数回発生していますから、1年に1回以上発生していることになります。

ウェザーニュースでは、「震度6弱以上の地震を体験したことがありますか?」というアンケート調査を実施しました(3月23〜24日実施、9,315人回答)。結果は「ある」と答えた人は回答者の24%のみ。震度6弱以上の地震を経験したことがあるのは、4人に1人しかいないことがわかりました。

大地震でどんな被害が出るのか

ほとんんどの人が経験したことのない震度6弱以上の地震で、どのような被害が出るのでしょうか。気象庁は震度別の状況を次のように解説しています。

【震度6弱】

大阪北部地震(2018年)は最大震度6弱でした。ウェザーニュースのアンケートに寄せられた、体験者の声を紹介します。

「ちょうど駅に電車が止まった瞬間だったけど、車両がジャンプするかと思うほどの強い揺れだった」(ドンキーさん)

「梅田のウメキタにある喫茶店でコーヒーを飲んでいたのですが、建物が急に軋(きし)み出して大きく揺れ、ガラス窓が波打ってました。南海地震がきたと思いました。天井からゴミが雪のように落ちてきました。今まで経験したことがない大きな揺れでした」(ペスさん)

【震度6強】

東日本大震災(2011年)は、宮城県栗原市で観測された最大震度7でしたが、宮城県・福島県・栃木県・茨城県など多くの地域で震度6強を観測しました。体験者の声を紹介します。

「仕事中に震災にあいました。電気、上下水道、携帯まで使えなくなりました」(聖子ファン@東松島市さん)

「東日本大震災でわが家は半壊でした。家の周辺は液状化でまるで海か川のようでした」(熊五郎さん)

「宮城で経験しました。電気、ガス、水道、ガソリン、食料、ありとあらゆるものが手に入らなくなったこと、公衆電話、携帯電話共に不通になり、どこで手に入るかの情報すらないことに戸惑いがあったことを思い出しました」(スノーホワイトさん)

【震度7】

阪神・淡路大震災(1995年)は最大震度7でした。体験者の声を紹介します。

「阪神淡路大震災に大学1回生のときにあいました。寝ているところから2mは離れていたブラウン管テレビが頭のすぐそばに飛んできていてゾッとしました。外へ出ると都市ガスの管から火がボウボウと燃え盛っていたり、潰れた家が多くて、今でもはっきり思い出せます」(かのとこさん)

「阪神淡路大震災で窓を開けて最初に見たのが倒れた高速道路でした。子どもが3歳と5歳で大変でした。ひび割れマンションに暮らし、電気は4日後、ガス水道は2ヵ月後まで使えなかった」(きいろさん)


平成元年からこれまで地震(津波を含む)で2万9000人を超える人が犠牲になっています。地震はいつ起きるかわかりません。被害を最小限にするためにも、大地震の状況を想定して、事前に備えたいものです。

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