平成11年 玄倉川水難事故が契機に
平成11年8月、本州の太平洋沿岸を「弱い熱帯低気圧」がゆっくり北上、関東など広い範囲に大雨をもたらしました。関東の山沿いでは降り始めからの雨量が400mmを超えた所があり、各地で川が増水。特に神奈川県の丹沢山地を流れる玄倉川では、キャンプ客13人が流されて亡くなる大きな事故が発生しました。
この被害をもたらしたのは「弱い熱帯低気圧」です。
この被害をもたらしたのは「弱い熱帯低気圧」です。
弱い熱帯低気圧=雨が弱いわけじゃない
当時は、熱帯低気圧の中で中心付近の最大風速が17m/s未満のものを「弱い熱帯低気圧」、それ以上のものを「台風」としていました。
しかし、この区分における「弱い」は風のみが基準であり、決して雨が弱い訳ではありません。
気象庁は防災上の観点から、必ずしも表現が適切でないとして、見直しを検討。翌平成12年6月からは「弱い」表現を廃止し、「熱帯低気圧」としました。
しかし、この区分における「弱い」は風のみが基準であり、決して雨が弱い訳ではありません。
気象庁は防災上の観点から、必ずしも表現が適切でないとして、見直しを検討。翌平成12年6月からは「弱い」表現を廃止し、「熱帯低気圧」としました。
また、それと合わせて、台風の大きさの表現から「ごく小さい」「小型」「中型」を、強さの表現から「弱い」「並みの強さ」を削除しました。
言葉によって、過小評価もしくは過大評価されたりするケースは世の中に多くあります。情報を伝える側としては、本当に正確に伝わっているかを常に考える必要があり、受け取る側も実際はどうなのかをきちんと把握していく必要があります。
たった2文字の「弱い」という言葉の持つ大きな意味を改めて感じさせられます。
言葉によって、過小評価もしくは過大評価されたりするケースは世の中に多くあります。情報を伝える側としては、本当に正確に伝わっているかを常に考える必要があり、受け取る側も実際はどうなのかをきちんと把握していく必要があります。
たった2文字の「弱い」という言葉の持つ大きな意味を改めて感じさせられます。
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