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減災調査2019まとめ

減災調査2019まとめ

2019/03/11 18:18 ウェザーニュース

防災・減災に大きくかかわる備えの視点。避難への意識や災害の情報入手方法、非常食の備えに関して変化を捉えるため、調査を実施しました。

調査期間:2019年2月20日〜24日
有効回答数:13,570人

【周辺の避難場所】
自宅は分かるが勤務先は…

自宅付近に関しては9割以上が「避難場所を知っている」という結果となりましたが、「会社や学校付近」となると7割と自宅付近と比べて2割も低下しました。

年ごとで比較すると、2016年以降「経路も場所も知っている」という方が8割から6割に減少しました。

通勤・通学先でも、通行止めなどで経路が断たれた場合を想定して、複数の移動方法を考えておく必要があります。いざという時のために経路まで確認しておきましょう。


「自宅付近の避難場所を知っている」に関して、都道府県のランキングを見ると、西日本豪雨で大きな被害を受けた広島や山口、岡山、そして岐阜で急上昇し、上位10県内に。

また、静岡や高知など、東海・東南海・南海地震が恐れられているエリアでも、避難場所の認知が高い状態が続いていることも明らかになりました。

【非常食の備え】
広島や北海道は災害を経て約30%増


全体としてはここ7年の傾向は大きく変わっていませんが、都道府県別でみると広島や北海道は平均備蓄日数が前年より約30%も増加していることがわかりました。

この地域は2018年に大きな被害をもたらした「西日本豪雨」や「北海道胆振東部地震」そして、度重なる台風の上陸・接近で被害を受けた地域と重なっています。

» 非常食に関する詳しい結果はこちら

【災害情報の入手方法】
スマホがテレビを超え過半数に

災害情報の入手は、「スマートフォン」が58%と過半数を占める結果となりました。

年ごとで比較すると、東日本大震災以降は「テレビ・ラジオ」が多くなる傾向。しかし、2016年の調査の後から、「インターネット」が「テレビ・ラジオ」を抜く形となっています。

» 災害情報の入手方法に関する詳しい結果はこちら

【車の給油のタイミング】
震災をきっかけに早め給油に変化



4人に1人が災害をきっかけに給油のタイミングを変えたという結果に。また、過半数が「半分減ったら」給油することがわかりました。

また、給油するタイミングに関して、「ギリギリで給油」と回答した県の上位10県と下位10県を比較すると、下位10県が北日本に偏っている。また、北日本が、半分で給油する人が突出して高く、北日本は西日本と比較して早めに給油することがわかりました。

この結果から、東日本大震災をきっかけにタイミングが早まったと言えそうです。

【モバイルバッテリー】
60代以上の方も6割所持

モバイルバッテリーを全体の7割が所有していることがわかりました。また、年代が上がっていくごとに所持率が下がるということはなく、60代以上でも6割以上が所持していることがわかりました。

災害経験者の知見を今後の減災に

今後、このような災害がいつどこで起こるのかわかりません。また、災害の後は道路の陥没などで通れなくなったり、支援物資が数日経っても届かないなど災害発生時は何が起こるかわかりません。

避難場所までのルート確認や、非常持ち立ち袋の定期的なチェック、家具の補強など、日頃の備えを大切にしていきたいですね。

» 東日本大震災から8年特設サイト