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12月→3月で2時間も昼延長!?「気温の春」より早い「光の春」とは

2019/02/26 10:50 ウェザーニュース

だんだん夜になるのが遅くなったな〜、昼が伸びたな〜と感じませんか?

今回は春の訪れを感じられる「光」についてご紹介します。

光に注目してみよう

気象庁のデータ(1981年~2010年の東京の平均気温)、こよみのページのデータ(昨年の東京の昼時間)をもとに作成
朝晩の冷え込みは厳しいものの、昼間のキラキラ輝く太陽光からは、春の気配。この様子を表現する言葉として、主に極東ロシアでは2月から本格的な春にかけての時期を「光の春」と言うそうです。

日本に目を向けると、立春を過ぎた当たりから徐々に太陽の高度が上がり、昼間の時間は長くなっていきます。上のオレンジの折れ線グラフに注目すると、12月は昼の長さが約10時間、3月は約12時間と2時間以上も長くなっていることがわかります。

日本においても2月の下旬から3月の気温が上がるまでを「光の春」と言えそうですね。

気温の春は遅れてやってくる

昼間の時間が長くなっているということは、太陽の出現時間も増えているということになりますよね。
では、なぜ気温はそれほど上がっていないのでしょう…?

季節の変化とともに南中高度が高くなり、立春以降、日本が太陽から受ける光の量は徐々に多くなっていきます。
しかし、地表に比べ、空気が温まるのには少々時間がかかるため、実際に気温が上がり「気温の春」を感じ始めるのは3月半ばとなります。

その結果、光の春から遅れて気温の春がやってくるのです。

降り注ぐ光から春を感じよう

この時期はまだまだ寒く、背中を丸めて歩きたくなるような日もありますよね。しかし、降り注ぐ太陽の光からは季節の歩みを感じることができます。

天気の良い日にはのんびりお散歩がてら、光の春を体感してみるのも良いかもしれません。
>>ピンポイント天気予報

参考資料など

【引用元】
気象庁HP「1981年~2010年の東京の平均気温」https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/nml_sfc_ym.php?prec_no=44&block_no=47662&year=&month=&day=
こよみのページ「日出没時刻・方位角計算のページ」2016年1月〜12月
【参考・参照元】
木村龍治(2005)『気象・天気図の読み方・楽しみ方』成美堂出版
「小さなパラボラ 福寿草」https://www.octv.ne.jp/~fly_fly/shizen2/fukujusou.html