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「あれ、浮いてない!?」 流氷が蜃気楼で空に舞う

2019/02/11 14:14 ウェザーニュース

北海道北見市常呂町から、オホーツク海の流氷写真が届きました。

が、よく見てみると・・・

浮いてない!?

流れ着いた流氷の一部が、海面上というか、もはや空に浮かんでいるように見えています。

こちらは「蜃気楼」という現象です。

蜃気楼って?

蜃気楼は、太陽光線が密度の異なる大気を通過する際に屈折して、5~20km離れた景色が実際とは違う形に見える現象。

蜃気楼には「上位蜃気楼」と「下位蜃気楼」の2種類があります。今回、流氷が浮いているように見えたのは、実景の下に反転した像が現れる「下位蜃気楼」によるものです。

上空の強い寒気の影響で大気中の温度は低く、海水温は比較的暖かいという状態になっています。そのため、光が屈折し、実景の下に像ができます。

流氷などのように実景が低いと、その上の空や背景まで下に映りこむので、浮いて見えるのです。