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消防車サイレン音の使い分け

2019/01/05 13:41 ウェザーニュース

冬は空気の乾燥や暖房器具の使用などから、火事の発生が多くなる季節です。
そのため、消防車のサイレン音を耳にする機会も増えますが、「カンカンカン」と鐘音付きのことがあれば、鐘音なしのこともあります。
これは何が違うのでしょうか。

救急支援などはサイレン音だけ

ホームページに「消防車のサイレン音の違いについて」という広報文を掲載している茨城県のつくば市消防本部に話を聞きました。

「消防車のサイレン音は道路交通法で決められていて全国一律です。『ウ〜、ウ〜、ウ〜、カンカンカン』と警鐘つきの場合は火災出動、『ウ〜、ウ〜、ウ〜』とサイレン音だけの場合は火災以外の救助・救急支援・警戒などで出動するときです。

たとえば、規模が大きい交通事故など救急車の救急隊員では足りないと予想されるときは、救急隊員が消防車に乗って出動します。そのときのサイレン音は鐘なしの『ウ〜、ウ〜、ウ〜』です」(つくば市消防本部警防課)
ちなみに、火災出動した消防車が鎮火後に戻ってくるときは、「カンカン」と鐘の音だけです。「先ほどサイレンを鳴らして出動しましたけれど鎮火しました」とお知らせする意味があるそうです。なお、火災出動では「カンカンカン」の3点鐘ですが、帰還時には間延びした「カ〜ン、カ〜ン」の2点鐘です。

救急車を呼んだのに消防車が来てもビックリしないで

救急車の支援で消防車が出動することがあるので、こんなことも起こります。

「救急車を呼んだのに、消防車が来たと驚かれることがありますが、救急の要請が入ったのに、救急車が出払っている場合は、消防車に乗った救急隊員がひと足先に駆けつけます。救急隊員が適切な処置を行って救急車の到着を待つわけです」(同)

鐘音なしのサイレンは火災ではないので落ち着いて

消防車が来ると、近所の人は「どこが火事なのだろう」と不安になることがあります。そこでサイレン音だけで鐘音なしの場合は火災出動ではなく、救急支援などで来たことを市民に知ってもらうために、つくば市消防本部はホームページで広報しているそうです。

消防車のサイレンに鐘音が入っていれば火災出動、鐘音がなければ火災以外の出動ということは全国共通なのだそうです。

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