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大雪時のチェーン規制 対象区間や時期は

2018/12/21 06:39 ウェザーニュース

国土交通省は先月15日、大雪時にタイヤチェーンを装着していない車の通行を禁止する道路標識を新設し、今冬から一部の道路区間でチェーン規制を明確化する方針を発表しました。スタッドレスタイヤなどの冬用タイヤを装着した車両でも、この区間ではチェーンを装着していなければ大雪時は通行できなくなります。

どのような区間で、どのような雪の時に規制が実施されるのか等をまとめます。

今年度の対象区間は

平成30年度 チェーン規制調整箇所(国土交通省の資料を基に作成)
対象となる区間は、勾配の大きい峠部で、これまでに大規模な立ち往生などが発生した区間から、高速道路と一般国道の計13区間が選ばれ、国土交通省から公表されています。

◆高速道路の規制区間(7区間)
 上信越道 信濃町IC(長野) 〜 新井PA(新潟)
 中央道  須玉IC(山梨) 〜 長坂IC(山梨)
 中央道  飯田山本IC(長野) 〜 園原IC(長野)
 北陸道  丸岡IC(福井) 〜 加賀IC(石川)
 北陸道  木之本IC(滋賀) 〜 今庄IC(福井)
 米子道  湯原IC(岡山) 〜 江府IC(鳥取)
 浜田道  大朝IC(広島) 〜 旭IC(島根)

◆一般国道の規制区間(6区間)
 国道112号 山形県 月山道路
 国道138号 山梨県山中湖〜静岡県須走
 国道7号 新潟県村上市 大須戸〜上大鳥
 国道8号 福井県あわら市 石川県境〜坂井市
 国道54号 広島県〜島根県 赤名峠
 国道56号 愛媛県 鳥坂峠

チェーン規制の実施タイミング

これらの区間でのチェーン規制は、「大雪特別警報」や、国土交通省から「大雪に対する緊急発表」が行われるような異例の降雪時に、チェーン規制が実施されます。
なお昨冬は、大雪に対する緊急発表は3回ありました。
チェーン規制の運用イメージ(国土交通省より)
これまでの大雪時には、通行止めとならなかった区間で立ち往生が発生して大規模な車両滞留が生じてしまうパターンや、これを防ぐために長時間の全面通行止めが実施されていました。

今回のチェーン規制では、従来であれば全面通行止めとなるような状況において、タイヤチェーン装着車のみを通行可能として、通行止めの期間を短くしようという意図があります。

このため、スタッドレスタイヤを着けていても、タイヤチェーンをしていない自動車は、チェーン規制中に通ることはできません。

豪雪地方ほど低いチェーン所有率

2018年11月16日(金)調査
2018年11月16日(金)調査
ウェザーニューズは2018年11月16日(金)に、スマートフォンアプリ「ウェザーニュースタッチ」のアプリ内で、チェーンの所有状況についての独自調査を実施しました。
その結果、7796人の回答者のうち、全国ではおよそ25%にあたる1951人がタイヤチェーンを持っていると回答したものの、豪雪地帯と呼ばれる地域ほど所有率が低いことがわかりました。

国土交通省は、大雪が予想される2〜3日前から、通行止め実施の可能性がある旨について事前広報を行い、不要不急の外出を控えることや、広域迂回、物流車両の運行計画の見直しなどについて、地域住民や道路利用者に周知するとしています。

ウェザーニュースでも、このような状況が予想される場合は、事前に情報提供をして参ります。

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参考資料など

国土交通省 チェーン規制 Q&A http://www.mlit.go.jp/road/bosai/fuyumichi/tirechains.html