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高速道路の”流れるライト” 実はあなた達を見守っている

2018/12/23 14:25 ウェザーニュース

高速道路の両端を”テッ”テッ”テッ”テッ”とゲーム画面のように流れる、緑や青の光を見たことはありますか?

年末年始で多くのドライバーが目撃するであろうこのライト、意外にも知っていらっしゃる方は少ないようです。

このライトって何?

画像提供:NEXCO中日本
このライトを使った渋滞対策、各道路を管理する会社によって名前が違うのですが、今回、参考にさせていただいたNEXCO中日本では「ドライブ・アシスト・ライト」と呼ばれています。

目的は「無意識な車の速度低下をおさえる」こと。

道路の両端に一定間隔で設置されたLEDライトの光を車の進行方向へ連続的に流すことで、無意識の速度低下を防ぎ、渋滞を軽減するというものです。

特に無意識の速度低下が起きやすい、ゆる~い上り坂に設置され、NEXCO中日本管内では、東名阪自動車道上り線[亀山JCT~四日市IC]の約4kmのほどの区間に設置されています。

実は交通状況で
光り方がちがう

資料提供:NEXCO中日本
このNEXCO中日本が設置している「ドライブ・アシスト・ライト」。

単純に同じ光り方をしているのではなく、車の台数や車の流れる速度を検知して、渋滞しそうな状況や渋滞してしまった状況を区別して、自動的に光り方を変えているそうです。

渋滞していなければ、そもそも点灯していないのですが、混雑している場所では流れの速い点灯、渋滞箇所では流れのゆっくりな点灯、渋滞が始まる直前では”点滅”というかたちで、ドライバーに交通状況を感覚的に伝えて、渋滞発生を遅らせたり、渋滞を通過する時間を短縮することが期待されます。

あくまでも光が流れることで、”速度回復”を誘導させるものですが、ドライバーの皆さんの状況に応じて無理のない誘導をしているのです。

※NEXCO中日本の取り組みであり、その他の地域のライトでも同様の仕組みになっているとは限りません。
※試行的に点灯パターンを変更している場合があります。

様々な渋滞対策と合わせて効果検証

高速道路では今回紹介したドライブ・アシスト・ライトの取り組みだけではなく、2車線を3車線にして車線を増やしたり、合流する車線をこれまでよりも先に延伸するなど、なるべく車が詰まらないような工夫をして効果があるのか、日々検証しています。

年末年始で地元に帰省されるドライバーの中にも、渋滞に頭を悩ませる方も多いと思います。

今回ご紹介したライトの対策、ちょっと気にしすることで渋滞軽減に貢献できるかもしれません。

参考資料など

NEXCO中日本 渋滞スイスイNAVI