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富士山に笠雲が出現 雨上がりの静岡で、青空に映える不思議な雲

2021/01/27 11:44 ウェザーニュース


今日27日(水)は静岡県では明け方まで激しい雨が降ったものの、この時間は天気が回復し、富士山が姿を現してきました。

富士山の山頂付近には笠雲がかかっています。

笠雲とは?

笠雲は「レンズ雲」と呼ばれる種類の雲の一種で、富士山に限らず高い山の山頂付近に出現することがあります。特に、
 ・「上空の風が強い」
 ・「湿った空気が存在する」

という状況の時に発生しやすくなります。

強い風が富士山にぶつかると、両側や上方に風の流れが変わります。空気が湿っていると、空気が山にぶつかって持ち上げられると膨張して冷えることで雲ができ、山頂の風下側では再び空気が下ることで空気が暖まって雲が消える、という原理で山頂付近にだけ雲ができるのです。

時間が経過しても空気の流れは急には変化せず、風が上昇する過程で雲が出来て、風が下降する過程で雲が消えていくという現象を絶え間なく繰り返すことによって、同じ場所で雲が止まって見えるのです。

このあとは天気回復

雨が止んだものの、湿った空気が残り、上空には強い風も吹いていて笠雲が発生しています。

このあとは低気圧がさらに遠ざかって空気が乾いてくるため、笠雲は小さくなっていく見込みです。

それとともに、白く雪化粧した富士山の全貌が現れてきそうです。
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参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
マルさん