暖房はこまめにON/OFFが節電になる
関西電力研究開発室の村上洋介さんとトータルシステム研究所の北原博幸さんが「家庭用エアコンの連続運転と間欠運転の省エネ性比較」について以下のような調査しています。
外部気温7℃のときに設定温度18℃にして室温安定後に、暖房を(A)120分連続運転、(B)30分停止後90分運転、(C)60分停止後60分運転の3パターンで稼働させ、その室温、消費電力の変化、2時間の総消費電力量を比較する実験を行ったのです(実験方法の詳細は文末参照)。
外部気温7℃のときに設定温度18℃にして室温安定後に、暖房を(A)120分連続運転、(B)30分停止後90分運転、(C)60分停止後60分運転の3パターンで稼働させ、その室温、消費電力の変化、2時間の総消費電力量を比較する実験を行ったのです(実験方法の詳細は文末参照)。
その結果、(C)60分停止後60分運転したパターンが最も消費電力が少なく、連続運転に比べて30〜40%少なくなりました。
また室温は、(B)30分停止、(C)60分停止ともに3℃程度下がり、エアコン再起動後に設定温度になる時間は約5分でした。つまり、2時間の消費電力量を考えると、スイッチはつけっぱなしにするよりもこまめにオン・オフしたほうが省エネになるのです。
また室温は、(B)30分停止、(C)60分停止ともに3℃程度下がり、エアコン再起動後に設定温度になる時間は約5分でした。つまり、2時間の消費電力量を考えると、スイッチはつけっぱなしにするよりもこまめにオン・オフしたほうが省エネになるのです。
冷房と暖房では違う
ちなみに冷房で同じ実験をしたところ、連続運転の方が途中でスイッチをオン・オフするより消費電力は少なくなりました。
冷房は運転再開から室温が安定するまでに多くの電力を消費しますが、安定運転時の消費電力は少なくなります。
一方、暖房は起動中送風を暖かく保つために、内部で熱交換器が常に作動しているので、冷房より多くの電力を消費しています。そのため暖房は一時的に起動停止させた方が節電につながるのです。
冬の暖房は夏の冷房に比べて電気代がかかります。上手に使って省エネしてくださいね。
※実験方法:外気温度7℃、エアコンの設定温度18℃、床面積33.42平方メートルの部屋で、内部発熱を設定しない環境で行われた実験です。エアコンは畳数を目安により容量剪定した機器を使用しています
冷房は運転再開から室温が安定するまでに多くの電力を消費しますが、安定運転時の消費電力は少なくなります。
一方、暖房は起動中送風を暖かく保つために、内部で熱交換器が常に作動しているので、冷房より多くの電力を消費しています。そのため暖房は一時的に起動停止させた方が節電につながるのです。
冬の暖房は夏の冷房に比べて電気代がかかります。上手に使って省エネしてくださいね。
※実験方法:外気温度7℃、エアコンの設定温度18℃、床面積33.42平方メートルの部屋で、内部発熱を設定しない環境で行われた実験です。エアコンは畳数を目安により容量剪定した機器を使用しています
参考資料など
三菱電力ビルテクノサービス「ものしり博物館」(https://www.meltec.co.jp/museum/index.html)、ダイキン「空気の学校」(https://www.daikin.co.jp/naze/html/index.html)、「家庭用エアコンの連続運転と間欠運転の省エネ性比較」村上洋介(関電),北原博幸(トータルシステム研究所),第30回エネルギーシステム・経済・環境コンファレンス講演論文集,pp.493-496(2014)