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【離岸距離】衛星画像でわかる、寒気の強さ

2019/01/16 07:26 ウェザーニュース

「西高東低の冬型の気圧配置になり、上空に寒気が流れ込んで…」などと、冬になり天気予報でよく耳にする「上空の寒気」。

じつは専門的な天気図などを見なくても、衛星画像の雲の様子から寒気の強さを推測することができるんです。
>>衛星画像を見てみる

大陸と日本海の雲のスキマ=「離岸距離」

ズバリ、どこを見ればいいかというと、「大陸と日本海の雲との距離」です。

この距離のことを「離岸距離」と呼んでいて、この離岸距離が短いほど上空の寒気が強いことを示しています。
なぜこの距離で寒気の強さがわかるのかというと、大陸から吹く冷たい季節風は、(相対的に)温かい日本海の上に出ると、日本海から水蒸気がどんどん供給され、日本海の上で雲が発生します。
この雲は、「日本海の水温」と「上空の気温」の差が大きいほど発生しやすくなります。

大陸からのキョリが短いということは、上空の寒気が強く、大陸から吹く冷たい季節風が日本海に出て、すぐに雲ができたということになります。

逆に、この離岸距離が長い時は、大陸からの寒気がそれほど強くないということが予想されます。

天気予報で「上空の寒気が強い」という言葉を耳にしたら、衛星画像の大陸と雲の距離にも注目してみてくださいね。