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出火原因で2番目に多いのはタバコ、1番多いのは?

2018/11/17 12:11 ウェザーニュース

東京消防庁によると、1976年までは出火原因の1位は「タバコ」でした。しかし、1977年以降は2位だった「放火」が1位になっています。

全国的に見ても「放火」と「放火の疑い」を合わせると14.7%で、2位の「タバコ」の9.4%を大きく上回っています(総務省消防庁、2017年)。冬になると増える放火は、どのように防いだらよいのでしょうか。

11月頃から増える放火火災

東京消防庁の調べでは、昨年の放火火災の傾向は気温が下がる11月頃から増え、1〜2月にピークを迎えます。
連続放火が少なくないのも放火火災の特徴です。以前、都内の狛江市で屋内駐輪場のオートバイにかけてあったボディカバーが放火されたのをはじめ、当日だけで同一地域内でダンボールやポスターなどに対して6件発生しています。

また、練馬区では共同住宅のベランダに干していた布団に放火された火災など約2ヵ月にわたり6件発生したことがありました。
東京消防庁は、火災原因第1位の放火を減少させるために放火対策を呼びかけています。

(1)燃えやすいものは家のまわりに置かない
東京消防庁の調べでは、放火火災の着火物(火をつける物)は、「紙・紙製品」「ごみくず」「合成樹脂・合成樹脂製品」「繊維類」「枯草・落葉・立木・芝草」など容易に火がつくものでした。ダンボールや新聞紙など燃えやすいものを家のまわりに置かないようにしましょう。

(2)郵便受けに郵便物や新聞をためない
郵便受けからはみ出している郵便物や新聞を放火犯はねらいます。旅行などで家を空けるときは新聞屋さんに連絡して配達を停止してもらいましょう。

(3)車のカバーは防炎加工製品に
車、オートバイ、自転車にかけたボディカバーに放火されることがあります。ボディカバーは燃え広がりにくい防炎加工製品を選びましょう。

(4)ゴミは決められた日の朝に出す
放火は人目につきにくい夜間に発生することが多く、夜のゴミ出しは放火犯の恰好の餌食になります。ゴミは決められた日の朝に出すようにしましょう。

(5)物置や車庫はカギをかける
放火犯は物置や車庫に忍び込んで放火することがあります。物置や車庫は外部から簡単に侵入できないように必ずカギをかけておきましょう。

(6)家の周囲は外灯で明るく
放火犯は留守の家や暗闇で見つかりにくい場所をねらいます。外灯をつけて明るくしたり、人が近づくと点灯するセンサーライトを設置して放火しにくい環境にしましょう。

(7)防犯カメラを設置する
防犯カメラを設置するだけで放火を抑止する効果があります。放火された場合は放火犯を特定するのに役立ちます。

それでも放火された場合は、すばやく消火活動を行えるよう、すぐに持ち出しやすい場所に消火器を備えておきましょう。地域に消火器が配備されている場合はその場所を覚えておき、一刻も早く消火活動を行ってください。