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体の外に出たウイルスの寿命はどれくらい?

2018/11/09 19:00 ウェザーニュース

インフルエンザ、ノロウイルスによる食中毒、主に乳幼児が感染して風邪症状を起こすRSウイルスなど、冬はウイルスによる感染症が流行します。咳やくしゃみなどで患者の体の外に出たウイルスが感染を引き起こすのですが、ウイルスの寿命はどれくらいなのでしょうか?

誰かの細胞内でしか生き残れないウイルス

「細菌は適度な湿度と温度、栄養があれば生存・増殖できます。だから食中毒菌などは弁当箱の中で増殖するのです。しかし、ウイルスは人や動物の細胞内でしか生存・増殖できません。咳やくしゃみなどで体外に出たウイルスは、誰かに感染して細胞内に入らない限り生き残れないのです」と語るのは、横浜相原病院(神奈川県横浜市)の吉田勝明院長です。

では、人に感染できなかったウイルスはどうなるのでしょうか?

「人や動物の体から出たウイルスは、一定の時間を過ぎると不活化(ふかつか)する、つまり死滅します。寿命を迎えたと言っていいでしょう。その寿命はウイルスによって違い、短いものもあれば、驚くほど長いものもあります」(吉田院長)

体外で1ヵ月以上生きるウイルスも

ウイルスの寿命は多くの研究機関が調べています。以下、代表的なウイルスの寿命を紹介します。

【インフルエンザウイルス】
何かの表面に付着したものは、衣類など凸凹の多い表面では8〜12時間、テーブルやドアノブなど平らな面では24〜48時間。空気中では湿度50%以上の場合は8時間ほどですが、乾燥状態では1日以上生存します。

【ノロウイルス】
気温が20℃では10日前後ですが、4℃だと40〜50日前後も感染力を保ちます。

【RSウイルス】
何かの表面に付着したものは、衣類など凸凹したものでは1時間、テーブルやドアノブなど平らな面では7時間生き延びます。

【アデノウイルス】
流行性角結膜炎(はやり目)などを流行させるウイルスです。何かの表面に付着したものは、衣類など凸凹したものでは8〜10日、テーブルやドアノブなど平らな面では49日生き延びるというデータがあります。

「インフルエンザやノロウイルスは低温・乾燥の環境では寿命が延びます。それが冬に流行する理由です。手洗いとマスクなどで冬の感染症を予防してください」(吉田先生)