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秋サバの鮮度を見分ける3つのポイント

2018/11/20 18:38 ウェザーニュース

焼いても煮ても、お寿司のネタとしても美味しいサバが旬を迎えています。
「秋のサバはマグロのトロよりうまい、といわれています」と語るのは、江戸前寿司最大手の“魚がし日本一”を経営する(株)にっぱん会長の村田宣政さんです。

なぜ、秋のサバがおいしいのか

「春はエビなどの甲殻類が主な餌になっていますが、脂の乗りやうまみが秋のサバは格別です。小さなイワシを餌にしているから違ってくるのです。ノルウェー産のマサバも出回っていますが、脂もよく乗っていておいしいですよ」(村田さん)

一方、サバは足が早い(鮮度の低下が早い)ことでも知られています。

「『サバの生きぐされ』といって、サバは劣化しやすいのです。サバは大食いだから消化酵素も多く、鮮度が落ちるのが早い。だから、獲ったらすぐにはらわたを出して鮮度を保つのです」(村田さん)

そこで、サバの鮮度を見分ける簡単な方法を教えてもらいました。
(1)目
白く濁ったものはダメ。目が澄んでいるかどうかを確かめる

(2)エラ
エラブタを持ち上げて、中のエラが黒っぽくなっているものは避ける。鮮紅色がベスト。薄いピンクや茶色っぽいのも鮮度が落ちている

(3)胴
肌がピンと張って、ふっくらとしていれば新鮮。皮にシワが寄っているものは、鮮度が落ちている可能性がある。また、腹に張りがあり、触って固いものを選ぶと良い

サバの栄養素は?

「サバにはDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)が含まれ、血中コレステロール値を下げる効果や生活習慣病の予防などが期待できます。またビタミン類も豊富で、なかでもビタミンDは、カルシウムの吸収を助けるといわれ、骨や歯の健康に欠かせない栄養素。いいことずくめのサバを食べない手はありません」(村田さん)

近年、サバ缶人気も高まっていますが、旬の秋はサバを積極的に摂って健康生活を送りましょう。

ちなみに…”サバを読む”の意味

年齢など数字をごまかすという意味の「サバを読む」。

この言葉は、今のような冷凍技術のなかった時代、足の早いサバが大量に水揚げされた時に漁師や魚屋がサバの数をざっくり見積もって急いで売りさばいた、という逸話からきているそうです。

また、運ぶ際に傷んでしまう分をあらかじめ余分に荷造りしたことから「鯖を読む」というようになったとする話もあるなど、諸説あるようです。美味しいサバを食べる際の一ネタに。

いま、おいしい情報を味わおう

全国にある “いま、おいしい”情報をみんなでシェアするサイト「旬食予報」。

毎月の旬の食材を一つ紹介し、品質に関わるような天候状況をウェザーニュースが分析、さらにその食材に合わせて楽しめるものを、お惣菜で有名なフジッコから情報発信しています。

おいしい情報を知って食べると、今年のサバは一味違うかも!?